H28年度 計算量理論   Computational Complexity Theory

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開講元
数理・計算科学コース
担当教員名
渡辺 治  伊東 利哉 
授業形態
講義
曜日・時限(講義室)
月7-8(W832)  木7-8(W832)  
クラス
-
科目コード
MCS.T411
単位数
2
開講年度
H28年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
H28年4月27日
講義資料更新日
-
使用言語
英語
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講義の概要とねらい

計算複雑さの理論の基礎概念を紹介する.主な概念として,計算機モデル,計算量(時間計算量.領域計算量),計算量クラス,そして還元可能性や完全性を説明する.本講義におけるもっとも重要な点は,計算複雑さの理論における二つの基本定理,時間階層定理と SAT 問題の NP-完全性の証明とその応用である.特定のテーマに関して現在の研究の一端を紹介する.

到達目標

本講義を履修することによって次の能力を得る:
1) アルゴリズムの効率を正確かつ適切に評価でき,それをアルゴリズムの設計に生かすことができる
2) 問題の計算複雑さの定式化を修得し,その上界,下界を議論することができる
3) 問題の計算複雑さの時間階層が何かを説明することができる
4) 問題の計算複雑さを比較する手法を理解し,それを用いて問題の複雑さを解析することができる

キーワード

計算モデル,乱択計算モデル,回路計算モデル,時間と領域計算量,回路計算量,計算量クラス,P, NP, EXP, BPP, RP,ZPP,時間階層定理,還元可能性,完全性,NP-完全性,多項式時間階層,対話型証明,回路計算量下界,脱乱化

学生が身につける力

国際的教養力 コミュニケーション力 専門力 課題設定力 実践力または解決力
- - - -

授業の進め方

毎回の授業で,その授業を復習するための演習問題を宿題(締切は次回)として出します.次の授業では,その解答を説明することから解説を始めます.

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 アルゴリズムと計算量 基本プログラミング言語の定式化
第2回 回路計算モデル:非一様計算モデルと回路計算量 非一様計算の例
第3回 乱択計算モデル 乱択計算の例
第4回 計算量クラス:決定性計算量クラス P, E, EXP P, E, EXP の同値な定義.これらの計算量クラスの包含関係
第5回 時間階層定理(1):階層定理証明の準備 対角線論法の例
第6回 時間階層定理(2):階層定理の証明 階層定理の証明の重要なポイントの復習
第7回 時間階層定理(3):階層定理の応用 P < E の証明
第8回 クラス NP NP 問題の例
第9回 計算量クラス間の関係 P <= NP <= EXP の証明
第10回 多項式時間還元(1):定式化と例 多項式時間還元の例
第11回 多項式時間還元(2):還元を用いた計算複雑さの解析 還元に関する基本定理の証明
第12回 多項式時間還元(3):SAT の NP-完全性の証明 証明の詳細な点の復習
第13回 多項式時間階層と模倣による計算量クラス間の関係導出(1):導入 多項式時間階層に関する基本定理の証明
第14回 多項式時間階層と模倣による計算量クラス間の関係導出(2):乱択計算量クラスの解析 Adleman の定理の証明
第15回 回路計算量下界の証明とその応用 脱乱化の具体的な適用例

教科書

講義資料は講義中に配布する.その後,OCW-i で公開する.

参考書、講義資料等

1) M. Sipser, Introduction to the Theory of Computation, 3rd edition, PWS Pub., 2013, ISBN-13: 978-1133187790.
2) D. Du and K. Ko, Theory of Computational Complexity (Wiley Series in Discrete Mathematics and Optimization), 2nd edition, Wiley, 2013 ISBN-13: 978-1118306086.
3) 渡辺治,今度こそわかるP≠NP予想,講談社,2013.ISBN978-4-06-156600-2.

成績評価の基準及び方法

授業後に出題する宿題に対するレポートにより評価する.

関連する科目

  • MCS.T213 : アルゴリズムとデータ構造
  • CSC.T271 : データ構造とアルゴリズム
  • ZUS.F302 : 離散構造とアルゴリズム
  • MCS.T322 : 組合せアルゴリズム
  • MCS.T405 : アルゴリズム論

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

履修条件は特に設けないが,プログラミングとアルゴリズムに関する基礎知識が必要である.

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

Osamu Watanabe watanabe[at]is.titech.ac.jp

オフィスアワー

メールで事前予約すること.

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