2019年度 数理統計学   Mathematical Statistics

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開講元
数理・計算科学系
担当教員名
金森 敬文  小渕 智之  川島 孝行 
授業形態
講義 / 演習     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火3-4(W833)  金3-4(W833)  金7-8(W833)  
クラス
-
科目コード
MCS.T223
単位数
3
開講年度
2019年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2019年9月19日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

統計学はデータから有用な情報を引き出し,人間の意思決定に役立てる学問である.本講義では,数理統計学の推定論と検定論に関する標準的な事項を解説する.まず推定論における不偏推定とクラメール・ラオ不等式の関係や最尤推定などについて説明する.次に実用上重要な信頼区間について紹介し,その後,検定の考え方や最適な検定法について解説する.さらに,線形回帰における最小二乗法,信頼区間,検定について考察し,分散分析へと議論を進める.

到達目標

到達目標:数理統計学の標準的な基礎事項を学び,統計的諸手法の理論的基礎を理解する.
テーマ:統計学における一般論と具体的な計算を通して,観測データの背後にある確率構造を知るための方法論を学ぶ.

キーワード

不偏推定,最尤推定,クラメール・ラオの不等式,フィッシャー情報量,漸近論,信頼区間,ブートストラップ法,検定,ネイマン・ピアソンの補題,線形回帰,最小二乗法,情報量規準,分散分析.

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

講義と演習の組みで授業を進める.講義では主に黒板の板書を用いて解説し,期末に試験を実施する.演習では,各自問題を解答し,レポートを解いて提出する.

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 ガイダンス,線形代数と確率論の復習 統計学に必要な線形代数と確率論の基本知識を復習する.多次元確率変数の初歩を学ぶ.
第2回 標本分布 統計学で必要となる確率分布を学ぶ.
第3回 演習 前二回分の演習を行う.
第4回 統計的推定の問題設定 統計的推定の問題設定を学ぶ.
第5回 統計的推定:フィッシャー情報量とクラメール・ラオの不等式 フィッシャー情報量とクラメール・ラオ不等式について学び,不偏推定量の推定精度との関連を理解する.
第6回 演習 前二回分の演習を行う.
第7回 統計的推定:最尤推定量 汎用的な統計手法である最尤推定について学ぶ.
第8回 信頼区間の構成 推定量の信頼度を与える方法を学ぶ
第9回 演習 前二回分の演習を行う.
第10回 ブートストラップ信頼区間 ブートストラップ法を信頼区間の構成に応用する手法を学ぶ.
第11回 仮説検定:検定の考え方,誤り確率 検定論の考え方と基礎事項を学ぶ
第12回 演習 前二回分の演習を行う.
第13回 仮説検定:ネイマン・ピアソンの補題 検定の最適性を特徴付けるネイマン・ピアソンの補題を学ぶ
第14回 独立性検定,尤度比検定 検定の漸近論の立場から,独立性の検定と尤度比検定を学ぶ.
第15回 演習 前二回分の演習を行う.
第16回 線形回帰と最小2乗法 回帰分析の問題設定と最小2乗法を学ぶ.
第17回 回帰分析における信頼区間,仮説検定 回帰関数における信頼区間の構成や検定の方法を学ぶ.
第18回 演習 前二回分の演習を行う.
第19回 回帰分析におけるモデル選択 モデル選択のための情報量規準,正則化,交差検証法などの方法を学ぶ.
第20回 リスク最適性 統計の一般的な枠組としてのリスク最適性を学ぶ
第21回 演習 前二回分の演習を行う.
第22回 まとめ 講義の総括する.今後の展望について学ぶ.

教科書

久保川 達也,現代数理統計学の基礎,共立出版, 2017.

参考書、講義資料等

特になし

成績評価の基準及び方法

レポート(50%)と期末試験(50%)

関連する科目

  • MCS.T212 : 確率論基礎
  • MCS.T332 : データ解析

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特に無し.ただし,「確率論基礎」の内容程度の確率論の知識があることが望ましい.

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

講義:金森 (kanamori[at]c.titech.ac.jp)
演習:川島 (kawashima.t.ai[at]m.titech.ac.jp)

オフィスアワー

後日アナウンスする.

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