2020年度 環境化学最前線入門第二   Introduction to the Frontiers of Environmental Chemistry II

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開講元
応用化学コース
担当教員名
高橋 嘉夫 
授業形態
講義
曜日・時限(講義室)
集中講義等   
クラス
-
科目コード
CAP.I482
単位数
1
開講年度
2020年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2020年3月24日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

[講義の概要] 環境科学・地球科学試料中の元素の化学種を解明するための熱力学的基礎や分析手法を解説すると共に、こうした原子レベルでの化学的情報が得ることが、物質循環、有害物質挙動、地球史などの解明に貢献できる例を紹介する。このような原子レベルの知見に基づき、地球・環境のマクロな現象を理解する分野は分子地球化学と呼ぶことができ、地球化学・環境化学の今後の発展の方向性の1つとみなせる。

[講義のねらい] この授業内容を理解することで、受講生は元素の地球表層での循環を物理化学的に理解し予測することが可能になる。

到達目標

本講義を履修することによって次の能力を習得する。
(1) 地球上での元素の分配の法則を知り、地球表層の環境での元素の濃度を知る。
(2) 元素の分配を支配する化学種に対する理解を深め、化学種を支配する要因を知る。
(3) 環境試料中の元素濃度や化学種を測定する手法を理解する。
(4) 最近の環境化学的トピックス(海水中の元素分配や同位体分別、福島原発事故に伴い放出された放射性元素の挙動、エアロゾルの環境化学、レアアースなどの資源科学など)について関心を持ち理解を深める。

キーワード

分子地球化学、化学種、同位体、元素サイクル

学生が身につける力

国際的教養力 コミュニケーション力 専門力 課題設定力 実践力または解決力

授業の進め方

板書、パワーポイント、プリントを使った講義。学生との短い議論を取り入れる。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 1.なぜ地球・環境を知るために化学を知る必要があるのか? ・化学種解析の方法 ・福島原発事故に伴うセシウム、ヨウ素の挙動 ・放射壊変と年代測定 2.熱力学の基礎 ・エントロピー増大則 ・エントロピーの自由エネルギーへの読み替え ・標準生成自由エネルギー ・dG = dH - TdSの意味 ・dG =dG0 + RT ln a, G0 = - RTlnK ・質量作用の法則 3. 錯生成反応と元素の分類 ・錯生成定数と溶存状態の推定 ・イオン結合と共有結合 ・元素の地球化学的分類と化学結合 4.酸化還元反応、Eh-pH図 ・ネルンストの式、Eh-pH図 ・マンガン団塊の化学 ・Ce同位体比と大気進化 5.元素の溶け易さと構造、海水中の元素濃度を支配するもの ・酸化的環境での元素の溶け易さ ・還元的環境での元素の溶け易さ ・元素の必須性と地球の進化 6.固液界面の地球化学 ・資源形成 ・同位体分別と地球史への展開 7.有害物質の環境化学 ・ヒ素とアンチモンの環境化学 ・鉄酸化菌の化学 ・アンチモン同位体比の環境化学 ・放射性核種の移行挙動 8.レアアースの地球化学 ・トレーサーとしてのレアアース ・レアアース資源 9.エアロゾルの化学 ・酸性雨の中和 ・エアロゾルの冷却効果の修正 ・鉄の循環と生物生産 ・亜鉛同位体比と亜鉛化学種の決定 1) 様々な環境科学的問題を理解するうえで、なぜ化学を理解する必要があるかを説明できる 2) 元素の挙動を支配する物理化学的要因について説明できる 3) 物理化学の原理に基づいて決まる様々な元素の化学種を理解することが、元素濃度・同位体比・その後の挙動を知る上で重要であることを例示できる

教科書

指定なし

参考書、講義資料等

指定なし

成績評価の基準及び方法

全出席が原則であるため、毎回の授業で出席を取ります。提出されたレポートを採点し、評価を決定します。

関連する科目

  • CAP.I405 : 環境化学
  • CAP.I419 : 環境化学実験法
  • CAP.I536 : 物質循環特論
  • CAP.I435 : 地球化学特論
  • CAP.I481 : 環境化学最前線入門第一

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

履修の条件を設けない

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