2017年度 先進高分子材料特論第一   Advanced Course in Macromolecular Materials I

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開講元
応用化学コース
担当教員名
山元 公寿  今岡 享稔 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火5-6(J231)  
クラス
-
科目コード
CAP.I539
単位数
1
開講年度
2017年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2017年3月17日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

[講義の概要] 本講義では、高分子化学および関連分野(有機合成化学、有機金属・錯体化学、無機化学)との境界領域を対象範囲とし、材料としての応用がどのように達成されるのか、最先端の研究例を紹介しながら、基礎化学との関連性を解説する。特に、「高分子の形と機能」に注目し、様々な結合様式を持つ高分子やその関連物質(直鎖高分子、分岐高分子、ハイパーブランチポリマー、デンドリマー、グラフトポリマー、ブロックコポリマー、超分子ポリマー等)の構造、主要な性質、機能について取り扱う。
[講義のねらい] 全体像を理解できるようになることが本講義のねらいである。さらには、ある特定の高分子機能に注目し、その特性を向上させるためにはどのような設計が有効であるのか提案でき、基礎化学に基づき説明できることを期待する。

到達目標

本講義を受講することによって以下の能力を習得する。
(1) 高分子が持つ様々な構造(トポロジー)を挙げ、それぞれの合成アプローチや機能の特徴を説明できる。
(2) 高分子の骨格が持つトポロジーや骨格の硬さがその高次構造にどのように影響を与えるのか説明できる。
(3) 高分子の物理特性や溶液特性、反応性などの基本的な性質が分子構造や高次構造とどのように関連しているのか説明できる。

キーワード

直鎖高分子、分岐高分子、ハイパーブランチポリマー、デンドリマー、グラフトポリマー、ブロックコポリマー、超分子ポリマー

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

(1) 高分子化学の基礎科目で習得した内容の復習、(2) 高分子化学の応用に関する実例の紹介、(3) 課題の提供、(4) 演習、(5) 解説、(6) 理解度確認のテスト

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 直鎖高分子 直鎖高分子、重縮合と共重合、立体規則性 直鎖高分子の構成単位であるモノマー同士の結合様式について説明できる。
第2回 分岐高分子 分岐高分子、ハイパーブランチポリマー、デンドリマー 高分子に分岐が導入されることによる構造の多様性について説明できる。
第3回 特殊構造高分子 グラフトポリマー、ブロックコポリマー、環状ポリマー、スターポリマー 特殊な結合パターンを有する高分子の例を挙げられ、その特徴を説明できる。
第4回 ポリマーの構造と物性 溶液物性、Floryの理論、粘度、流体力学半径 高分子鎖の溶液中での振る舞い、これに起因する溶液特性について説明できる。
第5回 ポリマーの高次構造 相分離、結晶化、らせん、内部空間、液晶性 合成高分子や生体高分子に見られる高次構造を挙げられる。
第6回 ポリマーの構造解析  電子顕微鏡、サイズ排除クロマト、静的・動的光散乱、小角X線回折 高分子の高次構造を調べるための構造解析方法を挙げ、概略を説明できる。
第7回 超分子ポリマーと有機無機ハイブリッドポリマー 非共有結合からなる重合体、分子インプリント、高分子錯体 非共有結合からなる高分子や超分子相互作用を活用した機能物質の例を説明。
第8回 機能性ポリマー 物質の透過、認識と分離、分子カプセル 応用例を知り、それぞれについて構造や物性の側面から機能を説明できる。

教科書

講義資料配布

参考書、講義資料等

講義資料は授業開始時に配布する

成績評価の基準及び方法

特殊構造高分子の合成、性質およびその応用例の原理について,その理解度を評価
配点は,期末試験(50%),演習(50%)

関連する科目

  • CAP.I549 : 先進高分子材料特論第二

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

学部レベルの高分子化学に関する知識(各種重合反応、立体規則性、重合度の定義など)を有していることが望ましい。

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