[概要]本講義では、物質の基礎的性質や反応性を原子・分子レベルで理解し、有用な物質の設計および変換に関する高度な化学システムおよび、その活用を修得した化学者を養成するため、応用化学分野、特にエネルギー変換化学、の最前線で活躍する研究者が、基礎から応用までの研究成果を紹介する。
[ねらい]応用化学分野の最前線で活躍する研究者の基礎から応用までの研究に関する幅広い知識を修得することを目標とする。
本講義を履修することによって次の能力を修得する。
(1)物質の基礎的性質や反応性を原子・分子レベルで説明できる。(2)有用な物質の設計および変換に関する高度な化学システムを説明できる。(3)エネルギー変換デバイスに関する、基礎から応用研究までの幅広い知識を説明できる。
基礎的性質、原子・分子、物質、化学技術、応用化学、エネルギー変換、蓄電池、放射光
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
Zoomによる講義形式で2名の講師がそれぞれ2日間の集中講義を行う。
前半:山本 健太郎 講師 エネルギー変換デバイス内部で起こる現象の解析事例と研究動向
後半:作田 敦 講師 全固体型エネルギー変換デバイスの固体-固体界面の形成、デバイス化要素技術と研究動向
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 1. エネルギー変換デバイス内部で起こる現象の解析事例と研究動向(山本 健太郎 講師) 経済発展と社会的課題の解決を両立するSociety 5.0の実現に向けて、蓄電池の更なる発展が求められている。本講義では蓄電池の概要、役割について紹介した後、リチウムイオン二次電池を中心に充放電時に蓄電池内で起こる現象とポストリチウムイオン二次電池の研究動向について講義する。 1-1. 蓄電池の概要と役割 1-2. リチウムイオン二次電池ー正極/電解質界面反応 1-3. リチウムイオン二次電池ー正極内電荷補償 1-4. リチウムイオン二次電池ー合剤電極内反応分布 1-5. リチウムイオン二次電池ー電池内不安全現象 1-6. ポストリチウムイオン二次電池の研究動向 2. 全固体型エネルギー変換デバイスの固体-固体界面の形成、デバイス化要素技術と研究動向(作田 敦 講師) 次世代リチウムイオン二次電池として、無機固体電解質を用いた全固体電池に注目が集まっている。本講義では、材料化学の観点から、全固体電池の基礎と応用について概説する。固体-固体界面の形成、デバイス化要素技術、研究動向や最先端研究事例などを題材にして、どのような科学技術が全固体電池の研究開発に求められているかの知見を深める。 2-1. 化学エネルギーとエネルギー変換 2-2. イオン伝導体(固体電解質) 2-3. 全固体電池の基礎 2-4. 全固体電池における固体-固体界面形成 2-5. 全固体電池のデバイス化要素技術 2-6. 全固体電池の研究動向と最先端研究事例 | (1) エネルギー変換デバイス重要性について説明出来る (2) 次世代のエネルギー変換デバイスに用いられる材料について説明出来る (3) 次世代のエネルギー変換デバイスの課題を説明できる (4) リチウムイオン二次電池の特徴について説明出来る |
指定無し
配布資料は有り
全授業出席を原則とし、毎回の授業で出席確認をする。成績評価はレポートにより行う。
履修の条件は設けない。
開講日時
< 2022年応用化学最前線第三(4Q)>
第一回:1/19(木):15:40-17:20 (奈良女子大学 山本先生)
第二回:1/20(金):13:45-17:20 (奈良女子大学 山本先生)
第三回:1/24(火):15:40-17:20 (大阪公立大学 作田先生)
第四回:1/26(木):13:45-17:20 (大阪公立大学 作田先生)
※詳細は連絡教員から連絡します.