2022年度 燃焼物理学   Advanced course of combustion physics

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開講元
エネルギーコース
担当教員名
小酒 英範  店橋 護  志村 祐康 
授業形態
講義    (対面型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火5-6(I321)  
クラス
-
科目コード
ENR.K450
単位数
1
開講年度
2022年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2022年4月20日
講義資料更新日
-
使用言語
英語
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講義の概要とねらい

 本講義では,燃焼の基礎物理を主に熱力学と化学の視点から理解した上で,各種燃焼形態の機構と特徴を学び,それらに基づいた乱流燃焼のモデリングや,燃焼の基礎物理に基づく燃焼の計測技術について学びます。
 燃焼は,化学エネルギーを熱に変換する現象であり,多くの熱エネルギー変換システムの基本現象です。さらに,化学プラント,廃棄物処理,火災など広範な工学課題に関連しています。本講義により,燃焼現象の基礎として,熱力学的および化学的な視点で各種燃焼の機構を理解し,さらに,これらの基礎事項を実際の燃焼システムへ応用するための方法論を修得してください。

到達目標

 本講義を履修することによって次のように,燃焼の熱力学的,化学的基礎事項を理解し,実際の燃焼システムにおける現象の解析と設計に応用できる能力を習得する。
1)各種燃焼器内で生じる燃焼現象の基本的な分類と特徴を説明できる
2)燃焼の数値解析において,目的に応じて適切な燃焼モデルを選択できる
3)燃焼機設計および制御のために検討される物理量とその計測技術について説明できる

キーワード

反応,燃料,エンジン,エネルギー,環境

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

授業は講義形式で行われ,第3回および第6回の終了後,演習課題が課されます。各回の課題を予習・復習して下さい。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 燃料と燃焼の概論 従来から次世代の燃料種,各種燃焼システムの概要の理解
第2回 燃焼の熱力学(化学平衡、断熱火炎温度) 化学平衡,エントロピー,当量比,エンタルピー計算の理解
第3回 燃焼の化学反応(素反応論、反応動力学)、着火と消炎 素反応,活性化状態,反応速度,エネルギー方程式,反応経路の理解
第4回 層流予混合燃焼と乱流予混合燃焼 熱・物質拡散,層流燃焼速度および層流火炎厚さの理解、乱流と火炎の特性長さ,速度スケールと火炎構造,実燃焼器内現象の理解
第5回 層流拡散燃焼と乱流拡散燃焼 気液固体の拡散燃焼メカニズム,実燃焼器内現象の理解
第6回 乱流燃焼のモデリング 乱流燃焼の物理モデルと数式モデルの理解
第7回 燃焼の計測技術 燃焼器設計および制御に重要な物理量とその計測技術の理解

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

必要に応じて資料を配布

参考書、講義資料等

Chung K. Law, "Combustion Physics", Cambridge University Press (2010)

成績評価の基準及び方法

燃焼の基礎物理とその応用に対する理解度を評価する。演習・宿題(30%)と期末レポート(70%)によって成績評価する。

関連する科目

  • 乱流制御論
  • 熱流体先端計測
  • ふく射輸送学
  • 先端エネルギー技術
  • マルチスケール熱流動科学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

熱力学(機械)(MEC.E201.R),伝熱学(MEC.E311.A),エネルギー変換工学(MEC.E331.E),基礎流体力学(MEC.F201.R),実在流体力学(MEC.F211.A),応用流体力学(MEC.F331.E),偏微分方程式(MEC.B213.A),ベクトル解析(MEC.B214.A)を履修していること,または同等の知識があることが望ましい。

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