2021年度 材料工学環境論   Materials Engineering and Ecology

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開講元
材料コース
担当教員名
山本 佳世子  石井 聡子  國岡 正雄  吉田 一雄  斎藤 聡  諏訪 頼正 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
木5-6  
クラス
-
科目コード
MAT.P491
単位数
1
開講年度
2021年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2021年5月6日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

急速に発展する材料産業の現状と展望を提示するとともに、材料産業における環境・資源・エネルギー政策ならびに化学物質のリスク評価や安全性など社会全体との関わりを、下記の観点から講究する。
1. 二酸化炭素回収技術、2. バイオプラスチック、3. 科学コミュニケーションと技術コミュニケーション、
4. 再生可能エネルギー、5. 化学物質のリスク評価、6.バイオマスプラスチックの環境価値、7. Sustainable Polymer Technologies

到達目標

科学技術の専門家となる学生に、環境・エネルギー問題と材料工学の接点における最新の話題に基づいて、基本的な考え方を習得したうえで、社会と良好な科学技術コミュニケーションを実現する力を身につけさせる。理解増進のための一般人、共同研究に向けた他分野の研究者、政策・研究助成機関・ビジネスの担当者、それぞれと連携可能な幅広い視野を持つことができるようになることを目指す。

実務経験のある教員等による授業科目等

該当する 実務経験と講義内容との関連(又は実践的教育内容)
企業や研究機関、国際機関における実務経験に即した環境技術について実践的内容の講義を行う。

キーワード

二酸化炭素回収技術、バイオプラスチック、科学コミュニケーションと技術コミュニケーション、
再生可能エネルギー、化学物質のリスク評価,
バイオマスプラスチックの環境価値

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

各回の学習目標をよく読み、課題について予習・復習を行って下さい。
講義は日本語で行います。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 化学物質リスク評価・管理学 -化学物質の適切な管理のために①- (石井) 多くの化学物質が工業的に生産され、人々に大きな利益をもたらすために使用されてきているが場合によってはヒトの健康や生態系に有害影響を及ぼすことがあり、適切なリスク管理下で利用することが重要である。 本講義では、ヒトの健康リスク評価の基本概念を解説するとともに、リスク評価の4つの基本的なステップ、有害性の特定、有害性評価、ばく露評価、リスクキャラクタリゼーションについて説明する。 化学物質の取り巻く課題と化学物質管理の重要性を理解する。
第2回 化学物質リスク評価・管理学 -化学物質の適切な管理のために- ②(石井) 多くの化学物質が工業的に生産され、人々に大きな利益をもたらすために使用されてきているが場合によってはヒトの健康や生態系に有害影響を及ぼすことがあり、適切なリスク管理下で利用することが重要である。 本講義では、ヒトの健康リスク評価の基本概念を解説するとともに、リスク評価の4つの基本的なステップ、有害性の特定、有害性評価、ばく露評価、リスクキャラクタリゼーションについて説明する。 化学物質のリスク評価を実践するための基本的な手法を理解する。
第3回 バイオプラスチックの基礎と評価方法(国岡) バイオマスプラスチック(生分解性プラスチックとバイオマス由来プラスチック)の概要を説明し、現在、世界で生産されているバイオプラスチックの動向を紹介する。また、バイオプラスチックが環境に優しい理由を理解する。 生分解性プラスチックや、バイオマスプラスチックは、一般に使われている石油由来のプラスチックと簡単な方法では区別することができない。これらの判別法とそのISO標準規格化、およびそれらをもちいた認証システムについて説明する。 バイオプラスチックの基礎と評価方法について理解する。
第4回 二酸化炭素回収技術(斎藤) 産業における二酸化炭素回収技術について概説する。 温暖化を防止するために「低炭素化」の取組みが必要である。この低炭素化の取組みを材料技術が支えている。エネルギー分野における材料の役割について紹介したい。 ・国内外のエネルギー事情と課題 ・発電システムと低炭素化 ・CCUS技術 ・その他の技術、水素関連、超臨界CO2ガスタービン技術 産業における二酸化炭素回収技術および低炭素化社会について理解を深めることができる。
第5回 専門を越えた科学技術コミュニケーション(山本) 東日本大震災をきっかけとした専門家・一般人の気づきから、将来の研究者となる受講生に科学技術コミュニケーションの基礎を伝える。マスメディアと記者の特性を押さえたうえで、科学技術記事の構成を学び、どのように情報発信するか演習を行う。 科学技術コミュニケーションについて理解する。
第6回 再生可能エネルギー(吉田) 1.世界のエネルギー事情と再生可能エネルギーの供給 2. 太陽熱供給技術 環境論の観点からみたエネルギー需要、特に再生可能エネルギーの状況について説明する。また、パラボラ曲線を用いた太陽熱供給技術について解説する。 3. 高温蓄熱システム技術 軸外し反射系を用いた太陽熱供給技術と高温用蓄熱技術について解説する。 世界のエネルギー供給と再生可能エネルギー、特に太陽熱の開発動向について理解を深める。
第7回 バイオマスプラスチックの環境価値(諏訪) 環境技術の普及に向けて – 国際標準化と知的財産権の両面から 日本の技術をいかにグローバルに展開していくかは、日本の今後に向けた大きな課題である。本講義では、高分子科学における環境技術に焦点を当て、かつ国際標準化と知的財産権の両面から、現在の状況と課題、今後に向けた展望を示したい。国際標準化と知的財産権は相反するものではなく、双方のバランスをもって進めるべきであり、それぞれにおける知識と専門性を兼ね備えることが、今後の日本の技術者、経営者に求められる。 バイオマスプラスチックの環境価値について理解する

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

資料はOCW-iに提示し、講義はWeb配信で行う

参考書、講義資料等

「化学物質のリスク評価がわかる本」 丸善出版(2012年)
一般財団法人化学物質評価研究機構著
ISBN978-4-621-08608-7 3,360円(税込み)

「研究費が増やせるメディア活用術」
 山本佳世子著 丸善出版 1900円(税込みで1950円) 
 ISBN978-4-621-08538-7

成績評価の基準及び方法

演習ならびにレポート

関連する科目

  • CAP.I433 : エネルギー高分子機能特論第一
  • MAT.P423 : 有機複合材料

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特になし

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