本講義では,エネルギー変換デバイスに使われる多様なマテリアルの物性,構造,機能,プロセス,評価手法に関する個別および共通の基礎的知識を身に付けることを目的とする。具体的には,燃料電池用材料,太陽電池用材料,高温エネルギー変換材料,触媒材料を主として取り上げ,最先端のエネルギー変換デバイスを支える機能材料について横断的に講述する。エネルギーマテリアル論第二では「材料の電子やイオンの伝導特性と温度」に焦点を当て,主に金属,セラミックス,高分子材料に関して,エネルギーデバイスにおける役割を総括的に講述する。さらに,エネルギーデバイスの動作原理や限界効率と材料の諸特性の関連についても理解を深める。
講義終了後受講者は,下記の各項目を行うことが可能になる。
1. 燃料電池材料の基礎的事項について説明する
2. 高温材料の基礎的事項について説明する
3. 二次電池材料の基礎的事項について説明する
4. これらの材料の類似点と相違点について説明する。
燃料電池,太陽電池,蓄電池,高温材料,触媒,熱電材料 伝導性
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
初回に講義全体のガイダンスを行った後、各材料について2回の講義で説明を行います。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | エネルギーマテリアルにおける電子やイオンの伝導特性と温度の関係 エネルギーマテリアル論第2の概要(松本教授) | エネルギー材料の伝導性と温度との関係を説明できる。 |
第2回 | 低温エネルギーデバイスにおける材料の伝導性 1(二次電池やPEFCなどのセパレーター),高分子材料(低温ゆえに低コスト,加工性,耐久性)(松本教授) | 低温材料としての高分子材料の役割を説明できる。 |
第3回 | 低温エネルギーデバイスにおける材料の伝導性 2 高分子材料におけるプロトン伝導メカニズムなど(松本教授) | 低温材料としての高分子材料の役割を説明できる。 |
第4回 | 熱電材料の電気・熱伝導性の基礎(木村教授) | 高温材料の種類と特性を説明できる。 |
第5回 | 熱電材料の種類と概要(木村教授) | 高温材料の特性と関連付けて熱電発電特性を説明できる。 |
第6回 | 高温エネルギーデバイスにおける材料の伝導性1 --固体酸化物燃料電池における高温伝導材料-- 酸化物イオン伝導メカニズムの基礎、ドーピング、酸素欠損、イオン輸率(伊原教授) | 固体酸化物燃料電池における伝導材料の種類および酸化物イオン伝導メカニズムが説明できる。 |
第7回 | 高温エネルギーデバイスにおける材料の伝導性2 --固体酸化物燃料電池における高温伝導材料-- 高温プロトン伝導メカニズムと結晶構造、太陽電池用半導体材料と高温酸化物イオン伝導材料における伝導制御のアナロジー、高温電子伝導性酸化物、燃料極材料に要求される伝導特性(伊原教授) | 固体酸化物燃料電池における代表的伝導材料の概要とプロトン伝導メカニズムが説明できる。 |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
特になし。
教科書は使用しません。必要に応じて資料を配布します。
レポートで評価する。各教員の指示に従うこと。
特になし。
2020年度に限り以下の変更を適用するため、履修・受講時に注意すること。
(1) 本講義をオンライン(Zoom)開講とする。
(2) 第1〜第7の全7回とし、第8回「全体の総括」は実施しない。
(3) 「エネルギーマテリアル論 (すずかけ台)」を休講とし、本講義を代わりに充てる。