2022年度 高分子物理第四(応用物性)   Polymer Physics IV (Physical Properties)

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開講元
応用化学系
担当教員名
古屋 秀峰  安藤 慎治 
授業形態
講義    (ライブ型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
木5-6(S622)  
クラス
-
科目コード
CAP.P322
単位数
1
開講年度
2022年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2022年3月16日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

 本講義では,高分子化合物の集合体において観測される特徴的で重要な物性のうち,熱的性質(熱移動),電気的性質(誘電性、圧電性、導電性),光学的性質、および表面物性について、熱力学と物理化学の観点から説明し、基礎知識を提供する。また,様々の物性について問題演習を行って理解を深める。
 様々な用途で使用されている高分子材料には,高分子物質の集合体として示す独特な性質や挙動が活用されている。 高分子物質の集合体が示す熱的,電気的,光学的性質、および表面物性は、どのような構造と関係して、どのように発現するのかを学び理解する。また、高分子の特徴的な性質が、どのように機能性材料に用いられているか,その応用例についても学ぶ。

到達目標

本講義を履修することによって、次の能力を修得する。
1)高分子の電気的性質の原理と現象を説明できる
2)高分子の光学的性質の発現機構を説明できる
3)高分子の熱移動を説明できる
4)表面物性の原理と現象を説明できる
5)接着・粘着性と薄膜物性を説明できる
6)透過性・吸水性を説明できる      

キーワード

誘電性、圧電性、導電性、屈折率、複屈折、光透過性、濡れ、表面粘弾性、接着、粘着性、薄膜物性、透過性、吸水性、熱伝導

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

配布スライドと教科書に従って講義を進める。毎回の講義のはじめに復習を兼ねて前回の演習問題の解答を解説する。講義後に講義内容に関する課題演習を行う。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 高分子の電気的性質 -誘電性,圧電性,導電性 高分子の誘電分散、圧電性、強誘電性、電子伝導の原理と現象の説明
第2回 高分子の光学的性質 1 -分子分極率・屈折率と複屈折 高分子の屈折率・複屈折の発現機構の説明
第3回 高分子の光学的性質 2 -電子状態と光透過性・光機能性 高分子の電子状態と光透過性の説明、様々な光機能性の説明
第4回 表面物性 -濡れ,表面粘弾性 濡れの物理化学的解釈と表面粘弾性の説明
第5回 接着・粘着性と薄膜物性 接着・粘着性と薄膜物性の説明
第6回 高分子の熱的性質 -熱移動の基礎と熱伝導率 熱移動の基礎と熱伝導率の説明
第7回 透過性・吸水性 透過性・吸水性の説明

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,授業内容に関する予習と復習(課題を含む)をそれぞれ概ね60分を目安に行うこと。

教科書

高分子学会編『基礎高分子科学』第2版(東京化学同人) ISBN978-4-8079-0962-9 第7章7・1・10、7・2、7・3,および授業時の配布プリント

参考書、講義資料等

参考書:アトキンス『物理化学』第10版上,下巻(東京化学同人),北野博巳ほか著『高分子の化学』三共出版

成績評価の基準及び方法

高分子物質の熱的,電気的,光学的性質、および表面物性の基礎の理解度を評価する。講義後の課題・演習(40%),確認試験(50%),出席(10%)で成績を評価する。

関連する科目

  • CAP.P201 : 高分子科学
  • CAP.P221 : 高分子物理第一(溶液物性)
  • CAP.P222 : 高分子物理第二(固体構造)
  • CAP.P321 : 高分子物理第三(レオロジー)
  • CAP.P341 : 高分子特性解析

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

履修条件は特に設けないが、高分子科学に関連する科目を履修していることが望ましい。

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