2021年度 応用化学実験第二b/a   Chemical Engineering and Industrial Chemistry Laboratory II b/a

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開講元
応用化学系
担当教員名
石曽根 隆  大塚 英幸  大友 明  村橋 哲郎  髙尾 俊郎 
授業形態
    
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
木5-8(W4-201,301実験室)  金5-8(W4-201,301実験室)  
クラス
-
科目コード
CAP.B204
単位数
2
開講年度
2021年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2021年4月6日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

[実験の概要] 本実験では、応用化学実験第一a/bならびに応用化学実験第一b/aを履修してきた学生を対象に、化学実験の基本操作を教授し、有機化学、無機化学、分析化学に対する理解と実験操作の技量を養う。実践的な化学工業教育の観点から、応用化学実験第一a/bに引き続き次の2つのテーマを設定する。「アゾ染料と染色」では染料工業のモデルとなる色素合成について習得する。「フェライト合成と組成分析」では本学で発明され今日でも先端材料として研究されている磁性材料の合成と磁気記録について習得する。
[実験のねらい] 基礎化学と物質社会のつながりを理解するには、実際に合成反応を操作し、分析と総合を通じて得られた結果を深く考察することが必須である。それには、基本操作を確実に習得し、反応原理と安全面を理解した上で実験に臨まなければならない。本実験では、基本操作を確認した後、上記の2つのテーマを実施する。基礎知識と実践的な思考力をテストで問い、テーマ毎に実験レポートを作成することで、正しい合成・分析方法を習得させるとともに考察力を養う。

到達目標

本実験を履修することによって、
(1) 濾過、洗浄、乾燥、減圧蒸留などの基礎的な実験操作を種々の反応単位に適用できる。
(2) 実験結果、考察、調査した内容を一般的なレポートの形にまとめることができる。
(3) 各テーマに関係した歴史的な背景や実用材料について説明できる。
(4) これらの実験から系統的な知識を習得し、安全で生産的な化学実験計画を立案できる。

キーワード

(アゾ染料と染色) アゾ染料、ジアゾ化反応、ジアゾカップリング、ランベルト・ベールの法則、染色、UV/Visスペクトル、繊維(天然・人造高分子)
(フェライト合成と組成分析) フェライト、エリンガム図、不定比制御、磁化率、熱重量分析、密度測定

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

本実験では、まず全ての学生が(1)演示実験を先に行います。その後、2グループに分かれて、(2)アゾ染料と染色、(3)フェライト合成と組成分析の実験を、グループ分けに従って順番に進めます。最終回に、理解度確認のための演習と解説を実施します。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 基本操作の確認 実験の概要と基本操作を理解し、実験計画を立案することができる。
第2回 基本操作の演示実験 実験の概要と基本操作を理解し、実験計画を立案することができる。
第3回 アゾ染料と染色:酸性アゾ染料の合成 ジアゾ化反応およびジアゾカップリングについて説明できる。
第4回 アゾ染料と染色:染色試験 繊維の染着機構を説明できる。
第5回 アゾ染料と染色:クロマトグラフィー 合成化合物の純度評価ができる。
第6回 アゾ染料と染色:物性測定(吸光分光測定) 紫外可視分光光度計を使用することができる。
第7回 アゾ染料と染色:物性測定(吸光度解析) 吸光スペクトルから、合成染料の最大吸収波長(λmax)とモル吸光係数(εmax)を決定できる。
第8回 アゾ染料と染色:ナフトール染色 酸性アゾ染料とナフトール染料との染着機構の違いを説明できる。
第9回 フェライト合成と組成分析:湿式合成(減圧濾過,乾燥) 湿式法により金属酸化物合成ができる
第10回 フェライト合成と組成分析:乾式合成(不定比制御) 乾式法により金属酸化物合成ができる。
第11回 フェライト合成と組成分析:組成分析(滴定操作による容量分析) 滴定操作による酸化数の評価ができる。
第12回 フェライト合成と組成分析:組成分析(熱重量測定) 熱重量分析による酸化数の評価ができる。
第13回 フェライト合成と組成分析:物性測定(密度測定) 固体の密度測定ができる。
第14回 フェライト合成と組成分析:物性測定(磁化率測定,磁気記録試験) 磁気記録の仕組みが説明できる。
第15回 理解度確認のための演習と解説 演習により総合的な理解度を高め,到達度を自己評価する。

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね50分を目安に行うこと。

教科書

応用化学実験委員会編 『応用化学実験第二テキスト 2019』初回ガイダンスにおいて配布する。

参考書、講義資料等

化学同人編集部著 『続 実験を安全に行うために―基本操作・基本測定編―』 第4版(化学同人)ISBN: 978-4-7598-1834-5

成績評価の基準及び方法

レポート評価合計(83%)とテスト(17%)で基本操作と各実験テーマの理解度を評価する。
遅刻や課題の未提出を繰り返した場合は不合格とすることがある。

関連する科目

  • CAP.B201 : 応用化学実験第一a/b
  • CAP.B202 : 応用化学実験第一b/a
  • CAP.B203 : 応用化学実験第二a/b

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

この科目は「履修前提条件付き授業科目」で,「履修前提科目」は「応用化学実験第二a/b」である。「応用化学実験第二a/b」の単位を修得しなければ,この科目の単位は卒業に必要な単位として取り扱わない。

応用化学実験第一a/b(CAP.B201.R)と応用化学実験第一b/a(CAP.B202.R)を履修しているか、それと同等の知識を有していること。

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

石曽根 隆: tishizon[at]polymer.titech.ac.jp
大塚 英幸: otsuka[at]polymer.titech.ac.jp
大友 明: aohtomo[at]apc.titech.ac.jp
村橋 哲郎: mura[at]apc.titech.ac.jp
高尾 俊郎: takao.t.aa[at]m.titech.ac.jp
大石 理貴: moishi[at]o.cc.titech.ac.jp
澤田 敏樹: tsawada[at]polymer.titech.ac.jp
大柴 雄平: oshiba.y.aa [at] m.titech.ac.jp
山本 浩二: kyama[at]apc.titech.ac.jp
田中 裕也: ytanaka[at]res.titech.ac.jp
後関 頼太: rgoseki[at]polymer.titech.ac.jp
赤松 範久: akamatsu[at]res.titech.ac.jp
清水 亮太: shimizu.r.af[at]m.titech.ac.jp
青木 大輔: daoki[at]polymer.titech.ac.jp

オフィスアワー

メールで事前予約すること。

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