本講義では、プロセスシステムの合成およびプロセスの計測と制御に関するテーマを各4回にわたって行います。プロセスシステムの合成では,コンピュータシミュレーションを用いたペース設計(反応システム設計と分離システムの設計),リサイクルを含むプロセスシステム全体の合成(概念設計)などを行います。また,プロセスの計測と制御では,プロセスデータの計測・集録,プロセス解析実験の計画・実施とモデル化,伝達関数の導出,PID制御システムの作成,プロセス制御コンテストなどを行います。
化学工学で,設計のためのモデリング・シミュレーション,評価,最適化の考え方は必須です。ここでは,プロセスシステムの合成およびプロセスの計測と制御に関するテーマを通して、化学プロセスの設計の考え方を身につけることをねらいとします。また,履修生の創造性を育むために履修生を少人数のチームに分け,各テーマの最終回にはコンテストまたは発表会を行います。
一定の制約が与えられた化学プロセスにおける流動操作および蒸留操作に係わる問題を,実験またはコンピュータシミュレーションによって解くことで,化学プロセスを設計する能力および自由度のある問題に対処する際の独創性を身につけることを到達目標とします。さらに,実際に装置やシミュレータを作成し,問題に与えられた制約を満たすことができているかどうか検証しながら改良することで,現実の問題を解決する難しさを身をもって理解し,これまで化学工学に関する講義で学んだ知識の理解を深めることを目標とします。
プロセス工学,プロセス設計,反応システム設計,分離システム設計,プロセスモデリング,プロセス計測,プロセス制御
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
プロセスシステムの合成およびプロセスの計測と制御の二つのテーマに分かれて実験を行う。各テーマ毎に4回の授業で構成される。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | プロセスシステムの合成(1):コンピュータシミュレーションによる反応システム設計 | コンピュータシミュレーションによる反応システム設計ができる |
第2回 | プロセスシステムの合成(2):コンピュータシミュレーションによる分離システム設計 | コンピュータシミュレーションによる分離システム設計ができる |
第3回 | プロセスシステムの合成(3):リサイクルを含むプロセスシステム全体の概念設計 | リサイクルを含むプロセスシステム全体の概念設計ができる |
第4回 | プロセスシステムの合成(4):設計結果の発表 | 設計結果の発表を行うことができる |
第5回 | プロセスの計測と制御(1):プロセス計測システムのプログラミング | プロセス計測システムのプログラミングができる |
第6回 | プロセスの計測と制御(2):プロセス解析実験の計画・実施とモデル化 | プロセス解析実験の計画・実施とモデル化ができる |
第7回 | プロセスの計測と制御(3):プロセス制御システムの作成 | プロセス制御システムが作成できる |
第8回 | プロセスの計測と制御(4):プロセス制御コンテスト | プロセス制御コンテストを行うことができる |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ本学の学修規程で定められた時間を目安に行う。
担当教員が作成する資料を配布予定
橋本伊織,長谷部伸治,加納学著『プロセス制御工学』朝倉書店,大嶋正裕著『プロセス制御システム』コロナ社,橋本健治著『反応工学』培風館,伊東章著『ベーシック分離工学』化学同人
レポートで成績評価する。
全出席および全実験履修を原則とする。
応用化学実験第三(CAP.B305)を履修していること。