2019年度 高分子特性解析   Polymer Characterization

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開講元
応用化学系
担当教員名
安藤 慎治  野島 修一  戸木田 雅利  古屋 秀峰 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
金5-6(S422)  
クラス
-
科目コード
CAP.P341
単位数
1
開講年度
2019年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2019年7月7日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

 本講義では,高分子化合物の特性解析として重要な赤外分光法,X線回折法,分子量測定法,散乱法,および核磁気共鳴法に関する基礎知識と,測定方法ならびに装置の原理,および具体的な解析方法について説明する。各種測定法の解析について問題演習を行って、実際の実験測定の際に適用できる能力を養う。
 高分子化合物をはじめとする有機物質を合成したり,構造や物性を調べる際に,特性解析(キャラクタリゼーション)は必須である。高分子の分子構造と集合体構造に関する構造決定を行うために、どのような測定方法を適用し、得られた測定結果をどのように解析するのかを学ぶ。また、高分子の特徴的な性質が、各種測定方法でどのように現れるかを理解する。

到達目標

本講義を履修することによって,次の能力を修得する。
1)分光学とは何か、その基礎を説明できる
2)赤外分光法・ラマン分光法を理解して、スペクトルを解釈できる
3)X線回折の基礎を説明できて、測定結果を理解できる
4)高分子の分子量と散乱法について説明できる
5)核磁気共鳴法の原理を説明でき、スペクトル解析ができる

キーワード

分光分析,スペクトル,赤外分光法,X線回折,分子量,散乱法,核磁気共鳴(NMR)法

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

各講義では各種特性解析法の基礎知識を解説する。各講義の最後の15分で、講義内容の確実な理解と解決力を養うために、講義内容に関する課題演習を行う。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 分光学の基礎,赤外分光法 I(安藤慎治) 分光法とスペクトルの基礎、および赤外分光法の基礎
第2回 赤外分光法 II・ラマン分光法(安藤慎治) 赤外分光法の応用・偏光赤外分光法・ラマン分光法
第3回 X線回折:回折条件と逆格子(戸木田雅利) 回折条件と逆格子の説明
第4回 X線回折:回折強度,構造因子,消滅則(戸木田雅利) 回折強度,構造因子,消滅則の説明と導出
第5回 高分子の分子量と散乱法(野島修一) 分子量と分子量分布,および散乱法の説明
第6回 核磁気共鳴分光法:概要と原理, 化学シフト, スピン結合(古屋秀峰) 測定原理と方法、および装置, 化学シフトとスピン結合の説明
第7回 核磁気共鳴分光法:スペクトル解析(古屋秀峰) スペクトル解析の説明と解析演習
第8回 総合演習と期末試験(古屋秀峰) 理解度評価と期末試験

教科書

小川桂一郎,榊原和久,村田滋著『基礎から学ぶ有機化合物のスペクトル解析』(東京化学同人)ISBN978-4-8079-0685-7,および授業時の配布プリント

参考書、講義資料等

参考書:アトキンス『物理化学』第8版または第10版上,下巻(東京化学同人)

成績評価の基準及び方法

各種機器分析法の基礎と解析方法の理解度を評価する。期末試験(80%)と問題演習(20%)の総合で成績を評価する。

関連する科目

  • CAP.P221 : 高分子物理第一(溶液物性)
  • CAP.P222 : 高分子物理第二(固体構造)
  • CAP.P322 : 高分子物理第四(応用物性)
  • CAP.P361 : 高分子工学実験第一
  • CAP.P362 : 高分子工学実験第二

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

履修条件は特に設けないが、高分子科学に関連する科目を履修していることが望ましい.

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