2018年度 先進無機化学第二   Advances and Applications in Inorganic Chemistry II

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開講元
応用化学系
担当教員名
長井 圭治  横井 俊之 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
木7-8(S422)  
クラス
-
科目コード
CAP.A387
単位数
1
開講年度
2018年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2018年4月18日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

[講義の概要] 本講義では、光や表面の関わる先進的な無機化学について講述する。 応用化学系以外の履修生には、応用化学科目群に関連する基礎知識(200番台の無機化学関連科目に相当)と最先端技術を学ぶ機会を提供する。
[講義のねらい] 基礎科目としての無機化学の重要性を理解することをねらいとする。そのために、無機光化学、無機固体化学、無機表面化学の最先端の研究例や実用例にも触れながら、それらの理解に必要な基礎化学との関連を講述する。無機化学の基礎との関連が主であるが、高分子化学や化学工学との関連についても講述する。

到達目標

本講義を受講することによって、
1) 無機光化学、触媒化学の勉強に必要な基礎化学の意義や背景をつかむことができる。
2) 遷移元素、金属、金属錯体の光との相互作用の応用例をあげて、そのメカニズムを示すことができる。
3) ナノ粒子・ポーラス材料の実例をあげて、触媒機能との関連を説明でき、またその合成方法がわかる。

キーワード

光科学、触媒化学、表面化学、固体化学、ナノ材料、超分子化学、高分子錯体、化学工学

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

各回において、(1) 無機化学の応用に関する実例を紹介し、(2) 課題の提供し、(3) 無機化学の基礎科目で習得した内容の復習を行う。また(4) ディスカッションまたは演習、(5) 解説を適宜行い、(6) 理解度確認のテストをまとめに行う。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 無機化合物によるX線、軟X線の吸収と発光 原子軌道間遷移を理解し、その応用例としてX線発生方法の概略を説明できる。
第2回 金属による光の反射と吸収 自由電子と光の相互作用を理解し、その応用例として高エネルギー密度形成について説明できる。
第3回 配位結合に基づく光の吸収 金属イオンの電子状態、配位結合の概念を理解し、それに基づく光吸収の例を説明できる。
第4回 光吸収に基づくマクロな現象の制御 光誘起酸化還元反応の概念と応用例を説明できる。
第5回 ナノ粒子・ナノポーラス化における物性と機能発現 バルク体の無機物質がナノ化した際に現れる物性とそれに伴う機能発現の機構を説明できる。
第6回 ナノ粒子・ナノポーラス材料の作製法 ナノ構造を有する物質の具体的な作製法の原理を説明できる。
第7回 メソポーラス物質の作製法と触媒応用(1) メソポーラス物質の触媒としての応用法(表面の応用)を理解し、原理を説明できる。
第8回 メソポーラス物質の作製法と触媒応用(2) メソポーラス物質の触媒としての応用法(バルクの応用)を理解し原理を説明できる。

教科書

Mark Weller, Tina Overton, Jonathan Rourke, and Fraser Armstrong著、田中、平尾、北川 訳「シュライバー・アトキンス無機化学(上)(下)」第6版(東京化学同人)ISBN: 978-4-8079-0898-1.

参考書、講義資料等

講義資料は開始時に配布する。

成績評価の基準及び方法

遷移元素、金属、金属配位化合物、ナノ粒子、ポーラス材料の多様な構造および物性、それらの光エネルギー変換や触媒への応用について、その理解度を評価する。配点は、期末試験(50%)、演習(50%)とする。

関連する科目

  • CAP.A373 : 無機化学(錯体化学)
  • CAP.A352 : エネルギー・資源変換化学第二(化学エネルギー変換)
  • CAP.P342 : 生体高分子
  • CAP.C341 : ケミカルエンジニアリングトピックス
  • CAP.A386 : 先進無機化学第一
  • CAP.B224 : 無機化学(元素と化合物)

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

無機化学(元素と化合物)を履修していること。または同等の知識を有していること.

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