[講義の概要]本講義では、有機化学第一、有機化学第二、有機化学第三を履修してきた学生を対象に、有機化合物の反応を反応形式に基づいて分類し、体系的に有機合成反応を解説します。
[講義のねらい]出発原料や生成物を基準にするのではなく、反応機構を基準に様々な有機合成反応を理解することは、反応を理解するために重要である。本講義では、ペリ環状反応、官能基変換反応、芳香族求電子置換反応、カルバニオンの反応、転位反応、および立体選択的反応/立体特異的反応について理解する。さらに、これらの反応の知識をもとにして、議論できる能力を養う。
本講義を履修することによって、次の能力を修得する。
(1) 反応機構に基づく反応の分類について理解できる。
(2) ペリ環状反応について理解できる
(3) 官能基変換反応ついて理解できる。
(4) 芳香族求電子置換反応について理解できる。
(5) カルバニオンの反応について理解できる。
(6) 転位反応について理解できる。
(7) 立体選択的反応/立体特異的反応について理解できる。
ペリ環状反応、酸化、還元、Friedel-Crafts反応、配向性、エノラート、カルボニル基、Michael付加、Claisen転位、Wittig転位
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
本講義は、(1)ペリ環状反応、(2)官能基変換反応、(3)芳香族求電子置換反応、(4)(カルバニオンの調製法)、(5)アルキル反応/アルドール反応/アシル化反応、(6)1、4-付加反応、(7)転位反応 の順番で進める。授業の後半は各回の演習を行なう。そして最終回に、全体について、理解度確認のための演習と解説を実施する。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | ペリ環状反応と演習 | ペリ環状反応を反応機構を基に説明できる。 |
第2回 | 官能基変換反応と演習 | 官能基変換反応を反応機構を基に説明できる。 |
第3回 | 芳香族求電子置換反応と演習 | 芳香族求電子置換反応を反応機構を基に説明できる。 |
第4回 | カルバニオンの調製法と演習 | カルバアニオンの調整法を説明できる。 |
第5回 | アルキル反応/アルドール反応/アシル化反応と演習 | アルキル反応/アルドール反応/アシル化反応を反応機構を基に説明できる。 |
第6回 | 1、4-付加反応と演習 | 1、4-付加反応を反応機構を基に説明できる。 |
第7回 | 転位反応と演習 | 転位反応を反応機構を基に説明できる。 |
第8回 | 理解度確認のための演習と解説 | 第1~7回の講義内容を正確に理解し、演習問 題に解答できる。 |
マクマリー有機化学(上)第8版(東京化学同人)ISBN-13: 978-4807908097
マクマリー有機化学(中)第8版(東京化学同人)ISBN-13: 978-4807908103
マクマリー有機化学(下)第8版(東京化学同人)ISBN-13: 978-4807908110
マクマリー有機化学 問題の解き方(第8版)英語版(東京化学同人)ISBN-13: 978-4807908066
理解度確認のための演習(30%)、授業参加度(70%)(授業参加度は授業での討論および授業後の演習などにより算出する)
履修の条件は設けないが、有機化学第一(アルカン)(応用化学)、有機化学第二(アルケン)、有機化学第三(芳香族)を履修していることが望まし
い。
ktanaka[at]apc.titech.ac.jp
メールで事前予約すること。
最初の講義で履修に関する注意を説明するので、それを踏まえて履修するか判断してください。