原子力産業の中心は、エネルギーを取り出す原子炉であるが、原子炉を稼働するには原子燃料の製造をするアップストリーム、原子炉から出る使用済み原子燃料の処理や廃棄物を処理するダウンストリームが必要である。それらのストリームにおいて化学工学は重要な役割を果たす。
講義のねらいは、アップストリームにおけるウラン濃縮プロセス、ダウンストリームにおける再処理・廃棄物処理プロセスを取り上げ、それらプロセスが移動論や操作論など化学工学の基礎理論に基づいての設計・運転されていることを学ぶと共に、放射線や核物質の管理など原子力プロセス特有の管理技術について理解することである。
アップストリームのウラン濃縮やダウンストリームの原子燃料再処理など代表的な原子力プロセスが移動論や操作論など化学工学の基礎理論を使って設計、運転されていることを学ぶと共に、放射線や核物質の管理など安全性やセキュリティーを確保するための原子力プロセス特有の考え方を理解する。
ウラン濃縮、燃料再処理、プロセス設計、放射線管理、核物質管理、安全性
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
80分間の講義と講義内容に関する小テスト
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 原子燃料サイクル | 原子燃料サイクルの構成と物質収支が理解できるようになる。 |
第2回 | 同位体分離技術 | 重水濃縮(化学交換法)及びウラン濃縮(ガス拡散法、遠心分離法)が理解できるようになる |
第3回 | カスケード理論 | 分離ユニットを多数組み合わせた循環型カスケードが理解できるようになる |
第4回 | ウラン濃縮プロセス設計 | 理想カスケード理論に基づくウラン濃縮プロセス設計ができるようになる |
第5回 | 使用済み燃料再処理 | PUREX法による燃料再処理技術が理解できるようになる |
第6回 | 多段溶媒抽出プロセス設計 | 多数の向流型抽出器を組み合わせた抽出カスケードが理解できるようになる |
第7回 | 原子力プロセスの放射線管理と核物質管理 | 再処理工場における放射線管理と核物質管理が理解できるようになる |
第8回 | 放射性廃棄物の最終処分 | 高レベル廃棄物の処理処分技術が理解できるようになる |
特になし
OCWにアップ
授業内で実施する小テストにより、上記到達目標を評価する。
特になし