2022年度 移動速度論−荷電粒子の流れ−   Transport Phenomena at High Temperature - Flow of charged particles in solid -

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開講元
材料コース
担当教員名
河村 憲一  林 幸  須佐 匡裕  小林 能直  上田 光敏 
授業形態
講義    (ライブ型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
金3-4  
クラス
-
科目コード
MAT.M427
単位数
1
開講年度
2022年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2022年3月16日
講義資料更新日
-
使用言語
英語
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講義の概要とねらい

 本講義では,移動速度論の中で,特に材料工学と密接な関係にある,固体内拡散について解説する。固体内拡散については,物質内での荷電粒子の流れを扱い,その記述方法,応用例を学ぶ。
 高温材料やプロセスの研究・開発を進める上で平衡論と速度論はその基礎となる重要な学問である。本講義では速度論に焦点をあて,単純な濃度拡散より複雑な,荷電粒子の流れを理解することをねらいとしている。

到達目標

本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1)物質、運動量、エネルギー流束の類似性が理解できる。
2)イオン性結晶における点欠陥を表記できる。
3)点欠陥の活量依存を計算できる。
4)高温電気化学デバイスの原理を理解できる。

キーワード

イオン輸送,物質流束,定常,非定常

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

毎回の講義の前半で,復習を兼ねて前回の演習問題の解答を解説します。講義の後半で,その日の教授内容に関する演習問題に取り組んでもらいます。各回の学習目標をよく読み,課題を予習・復習で行って下さい。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 荷電粒子の輸送式 Fickの法則のポテンシャル表記
第2回 イオン性結晶における点欠陥 点欠陥の表記方法
第3回 点欠陥の活量依存性 Kröger-Vink図の作成
第4回 荷電粒子による導電率 導電率の測定方法
第5回 部分導電率 部分導電率の測定方法
第6回 濃淡電池の原理 濃淡電池の起電力
第7回 荷電粒子の移動を利用した高温電気化学デバイスとしての応用例 高温酸化皮膜形成の原理と理解

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

講義資料を配布する

参考書、講義資料等

R. A. Swalin, 『Thermodynamics of Solids』, John Wiley & Sons, Inc., New York
水田進,脇原將孝(編),『固体電気化学[実験法入門]』,講談社,(2001)

成績評価の基準及び方法

物質内での荷電粒子の流れの扱い方,動量流束・エネルギー流束の考え方。計算法及びそれらの応用について,その理解度を評価。
配点は,期末試験(100%)

関連する科目

  • MAT.M302 : 金属物理化学
  • MAT.M203 : 化学反応動力学(M)
  • MAT.A204 : 材料熱力学
  • MAT.M207 : 金属の状態図と相安定
  • MAT.M304 : 結晶成長と組織形成

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

化学反応動力学(MAT.M203),金属物理化学(MAT.M302)を履修していること,または同等の知識があること。

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