2017年度 ソフトマテリアル化学-II   Soft Materials Chemistry II

文字サイズ 

アップデートお知らせメールへ登録 お気に入り講義リストに追加
開講元
材料コース
担当教員名
手塚 育志 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
月7-8(S8-623)  
クラス
-
科目コード
MAT.P412
単位数
1
開講年度
2017年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2017年3月17日
講義資料更新日
-
使用言語
英語
アクセスランキング
media

講義の概要とねらい

高分子の「かたち(トポロジー)」のデザインには、ユークリッド幾何学の制約を超えた大きな自由度がある。直線状(これまでのほとんどの合成高分子)だけでなく、分岐状や環状・多環状の構造を自在に設計し、さらにこれらを組み合わせて多様な高分子トポロジーを効率的に合成する、新しい化学反応プロセス(高分子トポロジー化学)の開発研究について、その現状と将来展望について解説する。

到達目標

近年、高分子の構造設計の自由度が、連鎖的な一次元的成長(低分子モノマーの重合)で得られる直鎖状トポロジーだけでなく様々な非直鎖(分岐・環)状トポロジーへと拡大し、「かたち」からはじめる高分子のマテリアルデザインが急速に進展している。したがって、高分子の「かたち」の基本特性を理解することは、新たな視点からの高分子材料設計の基礎としても不可欠になってきた。本科目では、ソフトマテリアル化学-Iに引き続き、有機・高分子およびソフトマテリアルの機能設計の基礎となる合成化学の最近の成果、特に「かたち」から始める高分子設計=高分子トポロジー化学=の基礎と応用について理解を深めることを目的とする。

キーワード

高分子トポロジー化学

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

毎回の講義前半で前回のまとめを行い、今回の要点を示す。講義の後半で、前半で示した要点を教授すると共に、必要に応じてレポート課題を示す。各回の学習目標をよく読み、予習・復習を行って下さい。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 高分子合成化学の現況と展望 高分子合成化学の現況と展望を説明できるようになる。
第2回 自己組織化原理に基づく高分子合成化学:静電相互作用の共有結合変換 自己組織化原理に基づく高分子合成化学の基礎となる静電相互作用の共有結合変換を説明できるようになる。
第3回 単環および多環トポロジーの設計と構築:スピロ多環トポロジー 単環および多環トポロジーの内、スピロ多環トポロジーの設計と構築を説明できるようになる。
第4回 単環および多環トポロジーの設計と構築:連結多環トポロジー 単環および多環トポロジーの内、連結多環トポロジーの設計と構築を説明できるようになる。
第5回 単環および多環トポロジーの設計と構築:縮合多環トポロジー 単環および多環トポロジーの内、縮合多環トポロジーの設計と構築を説明できるようになる。
第6回 高分子トポロジー異性:構造異性 高分子トポロジー異性の概念に基づき、高分子の構造異性を説明できるようになる。
第7回 高分子トポロジー異性:幾何異性とトポロジー異性 高分子トポロジー異性の概念に基づき、高分子の幾何異性とトポロジー異性を説明できるようになる。
第8回 高分子トポロジー異性:異性体の合成と分離 高分子トポロジー異性の概念に基づき、高分子のトポロジー異性体の合成と単離を説明できるようになる。

教科書

特定の教科書は使用しない。

参考書、講義資料等

「Topological Polymer Chemistry: Progress of cyclic polymers in synthesis, properties and functions」, Y. Tezuka, Ed., World Scientific, Sdingapore, 2013. 適宜講義資料のダウンロード先を指示する。

成績評価の基準及び方法

講義中に適宜レポート課題を示し、そのレポートの成績を主に評価する。

関連する科目

  • MAT.P413 : 有機材料機能化学
  • MAT.P415 : 有機材料化学
  • MAT.P414 : ソフトマテリアル機能
  • MAT.P492 : 有機高分子特別講義第3

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

履修条件は特に設けないが,関連する科目を履修していることが望ましい。

このページのトップへ