[講義の概要] 本講義では、安全に関する基本的な内容、薬品の管理方法、環境保全、危機管理について解説する。
[講義のねらい] 化学研究を行う上で、技術的な手法だけでなく、リスク管理の考え方を導入し、事故を未然に防ぐ有効な安全対策は重要である。また、関連する諸法規を知り、自分自身の健康、安全を確保するだけでなく、環境への負荷を最低限に抑えるような、社会に生きる化学者としての倫理観も重要である。本講義とこの授業の後に開講する化学環境安全教育第二とを通して安全に化学実験を行える能力を養う。薬品・高圧ガスの具体的な取扱法、火災への対処法、救急救命については、化学環境安全教育第二で取り扱うため、あわせて履修することが望まれる。
本講義を履修することによって次の能力を修得する。
(1) 化学実験において、安全に実験を行うことができる。
(2) 薬品を適切に管理することができる。
(3) 環境保全について説明できる。
(4)実験室において危機管理ができる.
薬品管理、環境保全、危機管理
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
本講義は、安全に関する概論、薬品の管理、環境保全、危機管理の順番で進める。各回に理解度確認のための演習を実施する。
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 安全に関する概説 | 基本的な安全を確保できる。 |
第2回 | 放射線、電気等使用時のおける安全 | 適切に放射線や電気を使用できる。 |
第3回 | 薬品の管理 | 適切に薬品を管理できる。 |
第4回 | 環境保全(学内) | 学内の環境を考量して実験を行える。 |
第5回 | 環境保全(学外) | 学外における環境を考量して実験を行える。 |
第6回 | 化学工場における危機管理 | 化学工業における危機管理を説明できる。 |
第7回 | 実験室における危機管理 | 実験室における危機管理が行える。 |
第8回 | まとめ | 第1~7回の講義内容を総合的に説明できる。 |
健康・安全手帳、東京工業大学 総合安全管理センター。
化学同人編集部、新版 続・実験を安全に行うために、化学同人、ISBN-13: 978-4759810813
全出席が原則である。
理解度確認のための演習(85%)、ヒヤリハットレポート(15%)。
履修の条件は設けない。
thiroshi[at]apc.titech.ac.jp (田中浩士)
dtakeuch[at]res.titech.ac.jp (竹内大介)
fuchino[at]chemeng.titech.ac.jp (渕野哲郎)
kato.h.ap[at]m.titech.ac.jp (加藤博子)
本講義は、大岡山およびすずかけ台キャンパスで同時開講される。