本講義のねらいは、持続可能な社会を達成するために製鉄プロセスが解決すべき課題を知り、その解決策としてどのような方法があり得るかについて考えることである。本講義では、まず、製銑プロセスの位置づけと概要、今後の資源課題、環境課題(カーボン・ニュートラル)について概説する。また、精錬・連続鋳造プロセスにおけるマルチフィジックスな現象をどのように理解し、どのように制御してきたか、その具体例をいくつか紹介する。さらに、鉄鋼のライフサイクルアセスメント(LCA)を製造、使用、リサイクルを段階毎に概説する。鉄鋼の製造段階は低炭素化への大変革を迎えている。使用段階は高機能材で低炭素化に様々な形で貢献している。鉄鋼はリサイクル性に極めて優れたサステナブルな素材であり、リサイクル効果の定量化についても説明する。
持続可能な社会を達成するために、鉄鋼業が製鉄プロセスにおいて現在取り組んでいる研究開発について理解すること、及び、CO2排出量削減に向けて今後どのような取り組みが必要であるか考えること。
焼結、高炉、鉄鉱石、石炭、コークス、資源課題、カーボンニュートラル、精錬・連続鋳造プロセス、ライフサイクルアセスメント(LCA)、リサイクル
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
パワーポイントにより、写真やデータを示しながら講義を行う。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 鉄鋼製造プロセスの概要と高品位高機能鋼材の製造に果たす精錬・連続鋳造プロセスの果たす役割 | 精錬・連続鋳造プロセスが進化することで、高品位高機能鋼材の生産性を向上させたことに関する理解 |
第2回 | 鉄鋼のライフサイクルアセスメント(LCA)の概説 | 鉄鋼はリサイクル性に極めて優れたサステナブルな素材であることの理解 |
第3回 | 製銑プロセスの概要と今後の資源課題や環境課題(カーボン・ニュートラル)への取り組み | 資源課題や環境課題(カーボン・ニュートラル)にどのようの取り組むことへの理解 |
講義資料を配布する。
講義資料を配布する。
出席とレポート課題の提出
履修学生は金属熱力学(MAT.M319)を履修済みであること、またはそれと同等の知識を有していること。