アクチュエータは機械装置の駆動源となる重要な要素であり,機械の高度化にともなう要求性能の多様化と,高機能な材料のおよび加工技術の進展により,高機能,高性能,または従来にない使用環境の先端アクチュエータの開発および応用が求められている。本講義では,駆動方式が異なるアクチュエータとして,圧電アクチュエータ,静電アクチュエータ,流体アクチュエータおよび形状記憶合金アクチュエータを,また機能性が異なるアクチュエータとしてソフトアクチュエータおよびマイクロアクチュエータを取り上げ,それらの動作原理,性能,制御方法,および応用について講述し,先端機械工学に対応できる技術的知識を提供する。
本講義では,駆動方式および機能性が異なる先端アクチュエータを幅広く取り上げ,それらの技術的知識を提供し,先端機械工学の基盤を作ることを目的とする。
本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1) 先端アクチュエータとして,圧電アクチュエータ,静電アクチュエータ,流体アクチュエータ,形状記憶合金アクチュエータ,ソフトアクチュエータおよびマイクロアクチュエータの動作原理および性能について説明することができる。
2) 各先端アクチュエータの制御方法および応用について説明することができる。
3) 1)および2)に基づき,適切なアクチュエータを選択し,幅広い仕様を有する先端機械装置の設計を行うことができる。
圧電アクチュエータ,静電アクチュエータ,流体アクチュエータ,形状記憶合金アクチュエータ,ソフトアクチュエータ,マイクロアクチュエータ
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
具体的にアクチュエータを取り上げ,その動作原理,性能,制御方法および応用について説明し,特徴を述べる。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 先端アクチュエータの概要 | アクチュエータの定義,先端アクチュエータ開発の背景および意義の理解 |
第2回 | 静電アクチュエータ | 静電アクチュエータの動作原理, 性能および制御方法の理解 |
第3回 | 流体アクチュエータ | 流体アクチュエータの動作原理, 性能および制御方法の理解 |
第4回 | 形状記憶合金アクチュエータ | 形状記憶合金アクチュエータの動作原理, 性能および制御方法の理解 |
第5回 | 圧電アクチュエータ | 圧電アクチュエータの動作原理, 性能および制御方法の理解 |
第6回 | ソフトアクチュエータ | ソフトアクチュエータの動作原理, 性能おおび制御方法の理解 |
第7回 | マイクロアクチュエータ | マイクロクチュエータの動作原理, 性能および制御方法の理解 |
第8回 | 先端アクチュエータの応用 | 先端アクチュエータの応用事例の紹介と総括 |
特になし。
講義時に資料を配付する。
参考書:アクチュエータシステム技術企画委員会編,アクチュエータ工学,㈱養賢堂,(2004)。
樋口俊郎,大岡昌博監修,アクチュエータ研究開発の最前線,㈱エヌ・ティー・エス,(2011)。
鈴森康一,アクチュエータ工学入門,ブルーバックス 講談社,(2014)。
各アクチュエータの技術的知識および考え方の理解度について,期末試験で成績を評価する。
特になし。