2022年度 有機材料工学実験第一   Organic Materials Laboratory I

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開講元
材料系
担当教員名
塩谷 正俊  赤坂 修一  芦沢 実  岩橋 崇  川本 正  久保山 敬一  宝田 亘  難波江 裕太  大曲 駿  ZAMENGO MASSIMILIANO 
授業形態
   (ブレンド型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
月5-8(S8-108,109)  木5-8(S8-108,109)  
クラス
-
科目コード
MAT.P350
単位数
2
開講年度
2022年度
開講クォーター
1Q
シラバス更新日
2022年8月31日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

有機材料工学において、実験の原理や実験結果で得られる諸物性の内容を理解する事は必須である。また、化学実験で行う実験操作、物性測定の基礎的操作も、実験を行う際に必ず必要となる。本科目では、溶融紡糸による繊維の作成と様々な条件で作成した繊維の物性測定・構造解析を通した製造条件・繊維構造・繊維物性の関係の理解、有機合成のための基本操作の習得、有機分子の構造決定法の習得、懸濁重合の習得、イオン交換樹脂の解析手法の習得、触媒反応による反応速度の評価、生成物の定量方法の習得を行う。
本科目では、実験操作、実験原理、理論との比較などを通して、有機材料に関する基礎を身につけるとともに、教養課程から先端研究までの広範囲の実験に対応できるスキルと理解を向上させることが主たるねらいである。
実験室などの制約で、履修学生数を制限することがある。また履修クォータ、履修順序の変更もある。第1、第3、第4クォータで有機材料工学実験を全て履修すれば、「有機材料工学実験第一、第二、第三」の全内容を履修することができる。

到達目標

本実験を履修することで次の能力を修得する。
1)基本的な化学実験操作、物性測定操作の習得
2)化学反応と分析手法の理解
3)測定による物性値の意味と原理の理解
4)試料作成条件と物性値の関連の理解
5)レポートによる実験方法、実験結果の整理、実験結果に基づく考察などの考え方の理解、また、より高度な実験を行う際の基礎を習得

キーワード

有機材料、材料工学、実験、化学操作、分析手法、物性測定

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

本科目は班編成で進行し、各テーマを順次学んでいく。履修クォータ、履修順序の変更もある。第1、第3、第4クォータで有機材料工学実験を全て履修すれば、「有機材料工学実験第一、第二、第三」の全内容を履修することができる。レポートは期日までに提出しなければならない。なお実験内容の理解、安全やスムーズな進行のためにも事前に実験テキストをよく読んでくることが求められる。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 全体ガイダンス 実験における注意事項、グループ分け、スケジュール、レポート等について説明する。
第2回 合成繊維の構造と物性(全4回) 1: 溶融紡糸による合成繊維の作成 熱可塑性高分子の溶融成形を体験する。また、様々な条件で作製された繊維の構造と物性を調べることにより、高分子材料における製造条件と構造と物性の関係を理解する。
第3回 合成繊維の構造と物性(2/4) 合成繊維の力学物性測定
第4回 合成繊維の構造と物性(3/4) 合成繊維の熱物性測定
第5回 合成繊維の構造と物性(4/4) 合成繊維の構造解析
第6回 有機エレクトロニクス⼊⾨(全4回) 有機合成のための基本操作を習得する。有機分⼦の構造決定法を習得する。
第7回 有機エレクトロニクス⼊⾨ (2/4) インジゴ誘導体の合成1:インドールのアセチル化
第8回 有機エレクトロニクス⼊⾨ (3/4) インジゴ誘導体の合成2:カップリング反応によるインジゴ骨格の構築
第9回 有機エレクトロニクス⼊⾨ (4/4) 基本的な有機分子の精製及び同定法
第10回 高分子合成の基礎(全5回) 1:スチレンの減圧蒸留 モノマーとして用いるスチレンを精製するために減圧蒸留を行う。
第11回 高分子合成の基礎2:スチレンの懸濁重合 スチレンの懸濁重合によりポリスチレンビーズを合成する。
第12回 高分子合成の基礎3:ポリイミドの合成 無水ピロメリット酸と4,4-オキシジアニリンの溶液重合によりポリアミド酸を得る。ガラス基板上にポリアミド酸溶液をキャストした後に、真空加熱を行い、ポリイミドフィルムを得る。
第13回 高分子合成の基礎4:ポリスチレン、ポリイミドの分析 ポリイミドとポリスチレンについて、熱重重量分析、FT-IR、粘度測定を行い、脱水閉環反応や耐熱性について考察する。
第14回 高分子合成の基礎5:結果の解析・追加実験 これまでの実験の結果を解析し、必要であれば追加実験を行う。

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね50分を目安に行うこと。

教科書

実験テキストは実験時に配布

参考書、講義資料等

実験テキストは実験時に配布

成績評価の基準及び方法

全出席および全実験履修が原則。実験レポート提出状況と採点結果により成績を評価する。遅刻や提出遅れを繰り返した場合は不合格とすることがある。

関連する科目

  • MAT.P351 : 有機材料工学実験第二
  • MAT.P352 : 有機材料工学実験第三
  • MAT.A250 : 材料科学実験(M, P, C)第一
  • MAT.A251 : 材料科学実験(M, P, C)第二
  • MAT.A252 : 材料科学実験(M, P, C)第三

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

履修条件は特に設けないが、関連する科目を履修していることが望ましい。

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