光導波路、ディスプレーなどを含む光・電子デバイス工学、光物性や光機能性の分野で光学の基礎の知識が必要です。本講義は具体的に、Maxwell方程式から始め、波動方程式及び光の基本的性質を学び、Fresnel方程式を用い、光の屈折及び反射を取り上げます。応用として光ファイバ、導波路、近接場光学を紹介します。偏光状態、偏光子、波長板などを説明します。光干渉の原理、干渉の応用として干渉計、多光波干渉、反射防止膜、干渉フィルターなどを紹介します。回折の基礎、スリットと円型の開口におけるFraunhofer回折、光学機器の分解能を説明し、回折格子及び分光器を紹介します。Einstein係数、光の誘導放出、レーザーの原理とその応用を説明します。本講義を全て英語で行ないます。
【到達目標】 本講義を履修することによって、電磁気学の知識を元にし、光の性質、または光の屈折、偏光、干渉、回折などを含む基礎的な光学現象を理解することを到達目標とします。さらに、講義中にデモンストレーション実験を行うことによって、観察力、課題発見力を高め、理論とデモンストレーション実験を比較することで課題解決力を身に付けさせることを到達目標とします。
【テーマ】 材料の光物性や光機能性、材料の光学的評価、光・電子デバイス、光通信などの分野では光学の基礎の知識が不可欠です。本講義では、固定論の線形光学を中心にした基礎を築くことを目的とし、レーザーの原理など近年の光学のトピックスを含め上記の分野での応用のための知識を身につけます。
光の基本的性質、光の伝搬、偏光、光の干渉、回折の基礎、レーザーの原理
✔ 専門力 | ✔ 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
毎回の講義の最初の20分間で、前回の講義の内容復習および演習問題の解説をします。本講義のその日の内容によって、最初はデモンストレーション実験をおこない、実験で観察した現象を解析しながら講義を進めます。各回の講義の内容をよく理解し、課題を予習・復習で行って下さい。授業を主に英語で行いますが、重要なポイントを日本語でもまとめます。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 光の基本的性質.光の起源,Maxwell方程式,電磁波,電気双極子放射 | Maxwell方程式 |
第2回 | 電磁スペクトル,光のエネルギー,圧力,光量子,運動量 | |
第3回 | 光の伝搬,屈折率,分散,Lorentz振動子モデッル | |
第4回 | Rayleigh散乱,Fresnel方程式,反射,屈折 | |
第5回 | 全反射,エバネッセント波,近接場光学 | |
第6回 | レンズ,光導波路,光ファイバ | |
第7回 | 偏光,偏光子原理,Jones行列 | |
第8回 | 複屈折,偏光子原理,波長板 | |
第9回 | 偏光に関する現象,Farday効果,Kerr効果 | |
第10回 | 干渉の原理,光のコヒーレンス | |
第11回 | 干渉の応用,干渉計,多光波干渉,反射防止膜,干渉フィルター | |
第12回 | 回折の基礎,スリットと円型の開口におけるFraunhofer回折 | |
第13回 | 光学機器の分解能,回折格子,分光器の原理 | |
第14回 | Einstein係数,光の自然放出と誘導放出 | |
第15回 | レーザーの原理とその応用 |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
初めての講義で英文の配布資料を配ります。講義のスライドを毎回の講義の後配布する
大津元一 「現代光科学」(1)(朝倉書店)
E. Hecht: Optics (Addison Wesley)
講義の内容の理解およびその応用を評価する。期末試験(90%),小テスト(10%)で成績を評価する。
特になし。
主に英語での授業ですが、各スライドの重要なポイントを日本語でもまとめます。英語/日本語の割合は大体6:4になっていますので、英語は得意でなくても授業が受けられます。