2022年度 鉄鋼材料学第二   Ferrous Materials II - Principles for Applications

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開講元
材料系
担当教員名
寺田 芳弘  中田 伸生  竹山 雅夫  小林 覚 
授業形態
講義    (対面型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
月1-2(S8-101)  木1-2(S8-101)  
クラス
-
科目コード
MAT.M306
単位数
2
開講年度
2022年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2022年4月20日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

本授業は「鉄鋼材料学第一」にて鉄鋼材料学の基礎を履修した学生を主なる対象とし,実用的な鉄鋼系材料を念頭に置き,その基礎となる熱処理,組織制御および強度特性について理解する事を目的とする。機械構造用鋼,高強度鋼,高硬度鋼,鋳鉄,ステンレス鋼および耐熱鋼など多種の鉄鋼系材料について関連する事象を学習するとともに,製鉄所の見学を通じて鉄鋼材料に対する理解を総合的に深める。

社会に広く普及している鉄鋼系材料の組織と強度を理解し,目的に応じた鉄鋼材料を選択するため,また更なる高性能な鉄鋼材料を開発するための幅広い基礎知識を習得する。

到達目標

本講義を履修することにより、以下のスキルを身につける。
1) 実社会で使用されている種々の鉄鋼系材料について,熱処理,組織制御および機械的性質などの基本事項。
2) 実用鉄鋼系材料の機械的特性を満足するための金属組織学、金属強度学および表面改質法
3) 適切な材料を選定、または設計方針を立案する能力          

キーワード

鋼の用途と熱処理、組織と機械的性質、熱処理と組織、表面硬化法、製鉄所見学

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

板書を中心に、指定した教科書の内容を解説する。15回目には、製鉄所を見学し学習した内容と実際の現場を結びつけることにより、理解度の向上を図る。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 鉄鋼材料学の概論 鉄鋼材料学第一の内容を復習しておく
第2回 純鉄および軟鋼の降伏現象 鉄や鋼の降伏現象について復習する
第3回 構造用(自動車用)鋼板の熱処理  ー高張力鋼と制御圧延ー 鋳鉄が使用される理由、その用途について復習する
第4回 機械構造用鋼の熱処理 ー焼入性と焼戻し脆性(自動車部品を中心に)ー 焼き入れ焼き戻しについて、状態図、CCT曲線を中心に予習しておく
第5回 機械構造用鋼の熱処理 ー超強靭鋼と快削鋼ー 熱処理に伴う組織変化と強度に関して復習する
第6回 鋳鉄の組織(と機械的性質) ーマウラーの組織図ー 鋳鉄の組織とその機械的特性について復習する
第7回 鋳鉄の(組織と)機械的性質 ーねずみ鋳鉄,白鋳鉄ー いろいろな鋳鉄とその用途について復習する
第8回 理解度向上演習 第7回目までの講義内容を十分に復習する
第9回 鋼の表面硬化法①,浸炭と窒化 自由エネルギー曲線、相平衡について予習する。 また、ブードワ反応を理解しておく
第10回 鋼の表面硬化法②,高周波焼き入れ,ショットピーニング 加工歪みと転位について予習する
第11回 ばね用鋼と高硬度鋼,軸受鋼と工具鋼 特殊鋼の組成、機械的特性に関して事前に調べておく
第12回 ステンレス鋼①,ステンレス鋼の特徴と分類 フェライト系、オーステナイト系ステンレス鋼について、その組成と特徴を調べておく
第13回 理解度向上演習 第8〜12回目までの講義内容を十分に復習する
第14回 理解度向上を目的とした工場見学(鉄鋼会社の製鉄所および研究所の見学)

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

講座・現代の金属学 材料編4 『鉄鋼材料』 日本金属学会

参考書、講義資料等

谷野満,鈴木茂著 『鉄鋼材料の科学』 内田老鶴圃

成績評価の基準及び方法

講義の中での演習(50%)と期末試験(50%)にて成績を評価する。

関連する科目

  • MAT.M305 : 鉄鋼材料学第一
  • MAT.M207 : 金属の状態図と相安定
  • MAT.M411 : 金属の相変態と組織制御

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

鉄鋼材料学第一を履修していること

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