2022年度 金属材料解析   Characterization of Metals and Alloys

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開講元
材料系
担当教員名
曽根 正人  稲邑 朋也  三宮 工 
授業形態
講義    (対面型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火3-4(S8-101)  金3-4(S8-101)  
クラス
-
科目コード
MAT.M301
単位数
2
開講年度
2022年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2022年5月11日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

本講義では,結晶構造を知るための基本として結晶回折の基礎を理解し,これを基にしてX線回折法と電子回折法を学びます.さらに幾何・波動光学を学ぶことで,微細組織を評価する手段の一つである電子顕微鏡の原理と付随した種々の計測法について学びます.相転移の熱力学に基づき,相変化を熱的に解析するための熱量測定の原理についても学びます.
 金属材料の性質を決定する結晶構造,微細組織と相変態の解析方法とその原理を理解することが本講義のねらいです.

到達目標

本講義を履修することによって,金属工学上極めて重要な,結晶構造(相),微細組織およびそれらの変化を,測定・解析するための基礎が身に付きます.

キーワード

結晶格子と結晶構造,波の干渉,構造因子,X線回折法,走査型電子顕微鏡(SEM), エネルギー分散型X線分光法(EDX),電子線後方散乱回折法(EBSD), 熱量分析

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

毎回の授業で出席をとります。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 結晶格子,結晶構造,ステレオ投影図 結晶格子,結晶構造,ステレオ投影図について復習する
第2回 X線の散乱 トムソン散乱と原子散乱因子について講述
第3回 結晶からの回折 逆格子,構造因子,ラウエ関数について講述
第4回 X線回折法 (1)粉末回折法 粉末回折法の基礎について講述
第5回 X線回折法 (2)種々のX線回折法 ラウエ法,薄膜法,極点図法などについて講述
第6回 結像と顕微鏡法 光学とレンズを用いた結像について復習する
第7回 透過型電子顕微鏡の仕組み 透過電子顕微鏡の構造と原理について講述
第8回 電子線回折 運動学的電子回折の紹介
第9回 明視野像と暗視野像 回折を用いた結像のコントラスト生成と応用を説明
第10回 高分解能電子顕微鏡法 格子像の原理について説明
第11回 走査型電子顕微鏡の構造と原理 走査型電子顕微鏡(SEM)の基本構造とそれを用いた観察の原理を講述
第12回 走査型電子顕微鏡による組成分析 エネルギー分散型X線分光法(EDX)について講述
第13回 走査型電子顕微鏡による結晶方位解析 電子線後方散乱回折法(EBSD)について講述
第14回 相転移の熱力学 相転移現象を司る熱力学を解説

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

指定なし

参考書、講義資料等

指定なし

成績評価の基準及び方法

1) 結晶からの回折,電子顕微鏡の結像原理,組成分析の原理,熱量測定の原理に対する理解度を評価する.
2) 成績は演習(30%),中間試験・期末試験(70%)で評価する.
3) 全出席が原則である.

関連する科目

  • MAT.M201 : 結晶学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

履修条件は特に設けないが,関連する科目を履修していることが望ましい

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

曽根正人 sone.m.aa[at]m.titech.ac.jp
稲邑朋也 inamura.t.aa[at]m.titech.ac.jp
三宮工 sannomiya.t.aa[at]m.titech.ac.jp

オフィスアワー

メールで事前連絡すること.

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