2020年度 誘電体材料科学   Dielectric Materials Science

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開講元
材料系
担当教員名
鶴見 敬章 
授業形態
講義    (Zoom)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
月7-8(S7-202)  木7-8(S7-202)  
クラス
-
科目コード
MAT.C306
単位数
2
開講年度
2020年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2020年9月18日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

物質の誘電性を記述するための基本的変数(電界、電束密度、分極、双極子モーメントなど)の概念と定義の解説から、本講義はスタートします。次に誘電体を理解する上でもっとも重要な変数である分極について、発現機構や周波数依存性などを詳しく解説します。電子分極率を理解するには、原子にかかる局所場を理解する必要があります。本講義では、古典的な概念であるローレンツ場について説明します。さらに、微視的な物理量である電子分極率と巨視的な物理量である誘電率を結ぶクラジウス・モソティの式を解説します。講義の後半では、誘電率が周波数で変化する誘電分散について詳しく解説し、さらに、圧電体、焦電体、強誘電体の材料科学と応用について紹介します。

到達目標

本講義を履修することによって,セラミックス誘電体の基礎と応用を理解することを目的とします。物質の誘電性を記述する物理変数の意味を理解し、さらに、分極の発現機構を材料科学の観点で把握することで誘電体の応用を考えることができるようになることを到達目標とします。

キーワード

誘電体、分極、誘電緩和、複素誘電率、強誘電体

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

一般的な座学の形式で講義を行う。プリントは必要に応じて配布する。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 電気伝導度による物質の分類、基本的な変数 電気伝導度による物質の分類および基本的な変数の理解
第2回 分極の種類:電子分極、イオン分極、双極子分極、界面分極 分極の種類の理解
第3回 誘電体内部の平均電場と外部電場、ローレンツの局所場 誘電体内部の平均電場と外部電場、ローレンツの局所場を理解する
第4回 電子分極と電子分極率 電子分極と電子分極率の理解
第5回 クラジウス・モソティの式 クラジウス・モソティの式の理解
第6回 複素誘電率、誘電体の等価回路 複素誘電率、誘電体の等価回路の意味を理解する
第7回 電子分極の周波数応答 電子分極の周波数応答を理解する
第8回 イオン分極の周波数応答 イオン分極の周波数応答を理解する
第9回 リデイン‐ザックス‐テラーの関係式 リデイン‐ザックス‐テラーの関係式を理解する
第10回 双極子分極とその周波数依存性 双極子分極とその周波数依存性を理解する
第11回 界面分極とその周波数依存性 界面分極とその周波数依存性を理解する
第12回 強誘電体 強誘電体について理解する
第13回 チタン酸バリウムの誘電分極機構、誘電材料の設計 チタン酸バリウムの誘電分極機構、誘電材料の設計について学ぶ

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

特に指定しない

参考書、講義資料等

キッテル 固体物理学入門 第8版〈下〉丸善出版

成績評価の基準及び方法

出席とレポートにより評価する。

関連する科目

  • 特になし

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特になし

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

e-mail:ttsurumi[at]ceram.titech.ac.jp
tel.: 03-5734-2517

オフィスアワー

講義日の午後

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