電気化学反応の理解に必要な,電解質溶液,化学電池,電極表面過程の基礎と燃料電池や蓄電池など最近の応用例について講述する。
化学反応を利用した発電や,電気的な測定による反応研究の基礎になる電子移動を伴うレドックス反応に関する熱力学的な基礎知識の理解を目的とする。
電解質溶液,イオンの拡散,化学電池,起電力,電極表面過程,電気化学測定
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
毎回の講義の前半で,復習を兼ねて前回の演習問題の解答を解説します。講義の後半で,その日の教授内容に関する演習問題に取り組んでもらいます。各回の学習目標をよく読み,課題を予習・復習で行って下さい。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 溶液中のイオンの熱力学的な記述 | イオンの活量,イオン雰囲気,デバイ-ヒュッケルの理論の理解 (5章) |
第2回 | 溶液中のイオンの移動 | コールラウシュの法則,ストークスの法則,イオン移動度,イオン伝導率,輸率の理解 (19章) |
第3回 | 平衡電気化学I | 化学電池,半反応,ネルンストの式の理解 (6章) |
第4回 | 平衡電気化学II | 標準電位とその応用,電池反応の平衡定数の理解 (6章) |
第5回 | 電極-溶液界面 | 拡散二重層,バトラー-フォルマーの式 (21章) |
第6回 | 電気化学測定 | ボルタンメトリー,クロノポテンシオメトリーの理解 (21章) |
第7回 | 各種電池の応用例 | エネルギー密度と出力密度の理解,燃料電池,レドックスフロー電池,リチウムイオン二次電池など応用例の説明 |
第8回 | 総括 | 学習内容の総括 |
Peter Atkins, Julio de Paula 『アトキンス物理化学(上)(下)第10版』, 5章・6章・19章・21章 東京化学同人, ISBN: 978-4-8079-0908-7, ISBN: 978-4-8079-0909-4
授業で扱う資料は,事前にOCW-iにアップする。
電解質溶液,平衡電気化学,電極表面過程について,その理解度を評価。配点は,期末試験(80%),演習(20%)。
履修条件は特に設けないが,関連する科目を履修していることが望ましい。