2019年度 物理化学(統計力学)   Physical Chemistry (Statistical Mechanics)

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開講元
材料系
担当教員名
扇澤 敏明 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
木5-6(S8-102)  
クラス
-
科目コード
MAT.P305
単位数
1
開講年度
2019年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2019年3月18日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

 本講義では、統計熱力学とは何か、そしてその重要性を示した上で、その基礎であるエントロピー、ボルツマン分布、分配関数およびそれから導かれる熱力学関数などについて講義する。
 材料の研究において、熱力学は必要不可欠な学問である。マクロな熱力学とミクロな熱力学を結びつけて理解することが重要であり、それが統計熱力学である。統計的な考えから熱力学を支配しているエントロピー、エンタルピー、自由エネルギー関数の基礎概念を理解してほしい。

到達目標

 本講義を履修することにより、統計熱力学の基本概念として以下のことを習得することができる。
1)エントロピー、ボルツマン分布、分配関数、熱力学関数に至る一連の関連についての基礎的な理解
2)統計による数学的な概念と熱力学との関連
3)統計熱力学が材料の研究を進める上で重要となる点     

キーワード

エントロピー、スターリングの近似、ボルツマン分布、ボルツマンの式、分配関数、カノニカルアンサンブル、内部エネルギー、自由エネルギー関数、状態方程式

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

教科書に基づき、質問を交えながら、講義を進めます。また、毎回の講義の最初に前回のクイズ(小テスト)の解答の説明を行い、講義の後半でその日の授業に関連するクイズに取り組んでもらいます。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 Introduction: 統計熱力学とは? 熱力学と統計との関連
第2回 エントロピーの復習 エントロピーの基礎(古典熱力学の復習)
第3回 ボルツマン分布と分配関数 ボルツマン分布の導出と分子分配関数との関係
第4回 分配関数と占有率 エネルギー準位への分子の分配の仕方
第5回 カノニカルアンサンブルとカノニカル分配関数 アンサンブルの概念と統計力学モデルの考え方
第6回 分配関数と熱力学関数 分配関数からの熱力学関数の導出
第7回 状態方程式 分配関数からの状態方程式の導出
第8回 統計熱力学の応用 物質学への分配関数の応用

教科書

アトキンス物理化学(下)第10版(東京化学同人)第15章 統計熱力学

参考書、講義資料等

特になし

成績評価の基準及び方法

毎回のクイズおよび期末試験により評価を行う。

関連する科目

  • MAT.A204 : 材料熱力学
  • MAT.P204 : 物理化学(化学熱力学)

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

古典熱力学の基礎を習得していることが望ましい。
統計力学(M)(MAT.M202)および統計力学(C)(MAT.C203)とは重複履修禁止。

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