2017年度 有機材料工学実験第三   Organic Materials Laboratory III

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開講元
材料系
担当教員名
森川 淳子 
授業形態
    
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火5-8(S8-108,S8-109)  金5-8(S8-108,S8-109)  
クラス
-
科目コード
MAT.P352
単位数
2
開講年度
2017年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2017年3月17日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

有機材料工学において、化学合成の基本操作、合成物の基礎的分析方法、物性測定における基礎的操作の理解と習得、実験で行っている原理や実験結果に現れる諸物性の内容を理解する事は必須です。また、最新の研究成果を踏まえ、実際に有機材料を用いた実験を行う事により、大学教養課程より先端研究までの広範囲の実験に対応できる理解力を養う事ができるようになります。個別には、ポリ-L-乳酸 (PLLA) の構造と物性、繊維の成形と構造・物性、有機合成、ラジカル/開環重合を体験し、広範囲の有機材料への理解を促進し、講義で学んだ知見の具体的内容を理解できるようになります。最後に実験を行うにあたり最も重要な安全に関する講習を行います。

到達目標

【到達目標】 本実験を履修することで次の能力を修得する。
1)基本的な化学実験操作、物性測定操作の習得
2)化学反応と分析手法の理解
3)測定による物性値の意味と原理の理解
4)試料作成条件と物性値の関連の理解
  5)レポートよる実験方法、実験結果の整理、実験結果に基づく考察などの考え方の理解、また、より高度な実験を行う際の基礎を習得
【テーマ】 本実験では、安全講習、有限差分法、ポリ乳酸の物性、溶融紡糸を行い、数値計算、実験、加工実習により、有機材料に関する広範囲にわたる基礎を理解し、より高度な研究に資する技術、概念形成などを行う。

キーワード

有機材料、材料工学、実験、分析手法、物性測定、数値計算

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

本科目は班編成で進行し、各テーマを順次学んでいく。履修クォータ、履修順序の変更もある。第1、第3、第4クォータで材料科学実験を全て履修すれば、「有機材料工学実験第一、第二、第三」の全内容を履修することができる。レポートは期日までに提出しなければならない。なお実験内容の理解、安全やスムーズな進行のためにも事前に実験テキストをよく読んでくることが求められる。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 安全講習5、防火と消火、その他
第2回 有限差分法による伝熱解析:熱伝導 ,対流、輻射と境界条件 有限差分法による伝熱解析を学習後、温度変化の計測と熱伝導解析の数値計算の比較を行なうことで、実測とシミュレーションの関係を理解することができる。
第3回 1次元非定常熱伝導:プログラミングと数値解析
第4回 高分子材料内部の温度変化の計測と1次元熱伝導解析の数値計算の比較
第5回 赤外線カメラによる面内熱伝導の可視化
第6回 ポリL乳酸(PLLA)のDSCによる熱物性評価 PLLAの示差走査熱量(DSC)測定、広角X線回折、動的粘弾性測定(DMA)を行い、それらの測定原理を理解する。また、PLLAの微細構造と熱的、力学的物性(温度、周波数依存性)との関係を考察できる。
第7回 PLLAの広角X線回折による微細構造解析
第8回 PLLAの粘弾性特性の温度依存性
第9回 PLLAの粘弾性特性の周波数依存性
第10回 溶融紡糸による合成繊維の作成 熱可塑性高分子の溶融成形を体験する。また、様々な条件で作成された繊維の構造と物性を調べることにより、高分子材料における製造条件と構造と物性の関係を理解する。
第11回 合成繊維の力学物性測定
第12回 合成繊維の熱物性測定
第13回 合成繊維の構造解析
第14回 実験データ処理講習2、実験データの整理、スペクトル解析等 スペクトル解析等の概念を得る
第15回 安全講習6、全体の総括と理解度調査

教科書

健康・安全手帳、東京工業大学編

参考書、講義資料等

実験テキストは実験時に配布

成績評価の基準及び方法

全出席および全実験履修が原則。実験レポート提出状況と採点結果により成績を評価する。遅刻や提出遅れを繰り返した場合は不合格とする

関連する科目

  • MAT.P351 : 有機材料工学実験第二
  • MAT.P351 : 有機材料工学実験第二
  • MAT.A250 : 材料科学実験(M, P, C)第一
  • MAT.A251 : 材料科学実験(M, P, C)第二
  • MAT.A252 : 材料科学実験(M, P, C)第三

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

履修条件は特に設けないが,関連する科目を履修していることが望ましい。

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