2017年度 界面化学   Interface Chemistry

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開講元
材料系
担当教員名
松下 祥子 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火3-4(S7-202)  金3-4(S7-202)  
クラス
-
科目コード
MAT.C313
単位数
2
開講年度
2017年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2017年3月17日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

[概要] 界面現象やコロイドは、ほとんど全ての日常生活や産業分野に関連している重要な項目です。コロイドのように小さな粒子になると表面や界面の性質が際立ってきます。また、界面現象やコロイドは有機物、無機物、高分子、生体材料などどんなものでも対象となり、熱力学、量子化学、分光学など何でも利用する学際的領域です。限りなく実学に近いのも特徴です。具体的な講義内容は、どのような界面現象があるかを、まず知ることからはじめ、表面と界面、表面張力、単分子膜と累積膜、ねれ、吸着、界面活性剤とその応用、界面電気現象、微粒子分散系の性質、微粒子の分散、レオロジー、エマルション、微粒子の生成などです。

[ねらい] 本講義では、材料開発や産業と関連して重要である、表面張力、濡れや吸着などの界面現象やコロイドあるいは微粒子分散系などを理解し、材料開発に利用できるような基礎を築くことを狙いとします。さらに、界面現象やコロイドが産業において、どのように利用されているかも身つけます。

到達目標

本講義を履修することにより、各種の界面現象やコロイドについて物理化学的に理解でき、さらに実際にその界面現象が材料開発や工業にどのように応用されているかを理解できるようになるとともに、材料開発に界面現象やコロイドに関する知識が利用できるようになることを到達目標とします。

キーワード

コロイド、分散系、界面、自己集積、吸着

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

黒板・スライドを利用しながら各項目を説明し、必要に応じてプリント配布・小テストなどを行う。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 界面現象(コロイドと界面)を知る 導入としてコロイド・界面の現象を紹介する
第2回 身の回りの界面現象 身の回りの界面現象を、理論と合わせて紹介する
第3回 表面と界面、表面張力 表面・界面の違い、表面張力とその測定の仕方を学ぶ
第4回 単分子膜と累積膜 界面を用いて形成されるナノ材料である、単分子膜・累積膜について紹介する
第5回 ぬれ 界面に形成する溶液膜と、その溶液膜の形成の制御の仕方を学ぶ
第6回 吸着 界面への吸着と、その吸着を利用した工学技術(表面積の測定法など)を学ぶ
第7回 界面活性剤の基礎 日用品としてだけではなく、食品工業、製薬工業、染色工業などでも欠かすことのない界面活性剤の基本を学ぶ
第8回 界面活性剤の応用 界面活性剤の基本を踏まえた上で、どのように応用に使用するかを学ぶ
第9回 微粒子分散系の性質 微粒子分散したコロイドについて、その性質と評価方法、制御方法を学ぶ
第10回 界面動電現象 界面の電位測定や電気泳動などに利用されている、界面動電現象の基本について学ぶ
第11回 界面電気現象と微粒子の分散 界面動電現象を利用して微粒子を分散させる方法について学ぶ
第12回 高分子による微粒子の分散 高分子を利用して微粒子を分散させる方法について学ぶ
第13回 レオロジー 「レオロジー」という概念、およびその扱いについて学ぶ
第14回 エマルションと微粒子分散系の生成 微粒子生成の方法としてのエマルションなど、これまでに学んだ知識を複合化させて、現実の現象を理解する
第15回 コロイド・界面科学と産業 最終回のまとめとして、これまでに学んだ知識が、産業界に実際にどう活かされているかを学ぶ

教科書

特に指定しない。講義中にプリント配布。

参考書、講義資料等

北原文雄「界面・コロイド化学の基礎」講談社サイエンティフィク

成績評価の基準及び方法

界面現象の各項目とその応用に関する理解度を、試験(80%)と講義中に出題する問題のレポート(20%)により評価する。

関連する科目

  • MAT.P306 : 物理化学(界面・表面)

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特になし。

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