高分子物質は、ある繰り返し単位が共有結合により鎖状に連なった巨大な分子である。また、この巨大分子は、通常、単一の分子量を持つことはなく分子量に分布を持っている。そのため、固体状態において高分子特有の様々な分子集合体構造(固体構造)を形成する。分子を構成する繰り返し単位の化学構造(分子構造)や分子集合体構造(固体構造)は、材料の物性・機能を制御する上で重要な構造因子として働いている。本講義では、高分子材料の物性・機能と分子構造、固体構造、成型方法との関連について概観し、合目的な性能を有する高分子材料の設計のための基本的な考え方について解説する。
本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1)高分子の分子構造と特徴を理解し、その合成手法の選択ができる
2)高分子の固体構造とその制御手法を理解し、高性能化に向けた設計指針を提案できる
3)高分子の表面改質技術とその手法を理解し、高機能化に向けた設計指針を提案できる
4)新たな機能性高分子素材開発における課題を理解し、独自の解決策を提案できる能力をつける
高分子合成、分子構造、固体構造、表面構造、高性能化材料、高機能化材料
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
各回授業の2/3を基礎的・応用的内容についての解説に充てる。残りの1/3で講義内容の確実な理解と応用力を養うために、問題を解かせる。集中講義形式で行い、2回分の授業を1日ずつ行う。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 高分子の合成と分子構造-1 | 高分子の分子構造と合成方法を理解し、説明できる |
第2回 | 高分子の合成と分子構造-2 | 高分子の分子構造と合成方法を理解し、説明できる |
第3回 | 高分子の固体構造制御と高性能化-1 | 高分子の固体構造と物性の相関を理解し、説明できる |
第4回 | 高分子の固体構造制御と高性能化-2 | 高分子の固体構造と物性の相関を理解し、説明できる |
第5回 | 高分子の表面構造制御と高機能化-1 | 高分子の表面改質手法と機能性付与技術を理解し、説明できる |
第6回 | 高分子の表面構造制御と高機能化-2 | 高分子の表面改質手法と機能性付与技術を理解し、説明できる |
第7回 | 機能性高分子材料のトピックスと展望-1 | 新たな機能性高分子材料に求められる特性を理解し、その設計指針を提案できる |
第8回 | 機能性高分子材料のトピックスと展望-2 | 新たな機能性高分子材料に求められる特性を理解し、その設計指針を提案できる |
特になし
講義に使用するオリジナル資料を講義開始時に配布し、Power-pointを用いた解説を行う。
出席点(50%)および講義中での演習による理解度(50%)により総合的に評価
特になし
メール:habe[at]riken.jp
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