2016年度 有機合成化学特論   Topics in Organic Synthesis

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開講元
物質電子化学専攻
担当教員名
松川 公洋  井上 宗宣 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火7-8(G112)  
クラス
-
科目コード
ZIB.C402
単位数
2
開講年度
2016年度
開講クォーター
3-4Q
シラバス更新日
2016年4月27日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

 有機合成化学の基礎およびその応用に関して講義する。
 本講義の前半(井上担当)では、医農薬、香料、液晶、機能性物質等の有機ファインケミカルズの合成法を炭素炭素結合形成反応及び官能基変換反応を中心に講義する。反応活性種別に有機反応の反応機構を理解するとともに、目的物質の合成経路立案法を講義する。
 後半(松川担当)では、機能材料としての有機高分子を重合反応とともに講義する。また、有機-無機ハイブリッド材料の基礎、特性、合成法及びその利用に関して講義する。

到達目標

 本講義を履修することにより、以下の知識と能力を習得する。
1)有機反応を反応活性種、反応機構とともに理解する。
2)種々の有機ファインケミカルズを含め目的物質の合成法を立案する能力を養う。
3)重合反応とともに有機高分子化合物について理解し、新しい機能材料の設計能力を養う。
4)有機-無機ハイブリッド材料の基礎から応用までを理解する。 

キーワード

有機合成化学、有機反応、反応中間体、反応機構、有機ファインケミカルズ、有機高分子化合物、重合反応、有機-無機ハイブリッド材料

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

各講義の半分は基礎的内容について、残る半分は応用的内容についての解説にあてる。講義内容の理解を深めるために、演習問題の解答等を行ってもらう。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 授業ガイダンス:有機合成化学 有機合成の歴史、反応形式、反応中間体について理解する。
第2回 カルボアニオンを用いる炭素炭素結合形成反応とその利用(1) カルボアニオンの性質、発生法、反応性を理解する。
第3回 カルボアニオンを用いる炭素炭素結合形成反応とその利用(2) カルボアニオン中間体を経る反応を用いた生理活性物質・機能物質の合成例を理解する。
第4回 カルボカチオンを用いる炭素炭素結合形成反応とその利用 カルボカチオンの性質、発生法、反応性を理解する。
第5回 ラジカルを用いる炭素炭素結合形成反応とその利用 ラジカルの性質、発生法、反応性を理解する。
第6回 カルベンを用いる炭素炭素結合形成反応とその利用 カルベンの性質、発生法、反応性を理解する。
第7回 官能基変換反応とその利用 酸化、還元、縮合等の官能基変換の方法を理解する。
第8回 有機工業化学 有機合成化学の産業における利用を理解する。
第9回 授業ガイダンス:高分子化学 合成高分子の歴史、工業化への流れ、実用化の概要を理解する。
第10回 有機高分子の合成と特徴 重合反応の種類と材料特性を理解する。
第11回 有機高分子の機能と物性 高分子構造に由来する機能と物性について理解する。
第12回 ネットワーク高分子の合成と物性 熱及び光架橋反応によるネットワーク高分子について理解する。
第13回 有機-無機ハイブリッド材料の合成と物性 有機-無機ハイブリッドの合成と物性について理解する。
第14回 有機-無機ハイブリッド創成におけるナノ材料の活用 ハイブリッド材料の合成に活用できるナノ材料について理解する。
第15回 有機-無機ハイブリッド材料の応用 有機-無機ハイブリッド材料の応用について理解する。

教科書

F. A. Carey and R. J. Sundberg 「Advanced Organic Chemistry: Part B」 Plenum Press, ISBN-13: 978-0387683546

参考書、講義資料等

講義資料は講義中に配布する。

成績評価の基準及び方法

毎回の講義時における質疑応答や演習問題の解答から判断した達成度(50%)
提出課題の評価(50%)

関連する科目

  • CHM.D531 : 合成有機化学特論
  • CHM.D331 : 合成有機化学
  • CAP.I533 : 有機合成戦略特論
  • CAP.A423 : 有機合成化学特論第一
  • CAP.A424 : 有機合成化学特論第二
  • MAT.C303 : 有機高分子化学
  • ZIA.C402 : 高分子の材料設計
  • CAP.P201 : 高分子科学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特になし。

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