【講義概要】
本講義では,機械振動,構造力学,音響,振動抑制に関する基本的な考え方や最近の展開を扱う.本講義の目的と講義計画を下記に示す.
【ねらい】
本講義を通して機械振動,構造力学,音響,振動抑制に関する基本的な考え方や最近の展開について学習する.
本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1)一自由度振動系の固有振動数,周波数応答,共振,伝達率(振動絶縁),複素振幅などを理解し,実際の振動問題に応用できる.
2)二自由度振動系の連成固有振動数,固有モードを理解し,モード解析の概念を説明できる.
3)動吸振器の原理を理解し,定点理論を使って動吸振器の最適パラメータを導出できる.
4)連続体の固有振動数と固有モードを説明できる.
一自由度振動系の自由振動と強制振動,調和励振時の応答特性,二自由度振動系の連成固有振動数と固有モード,動吸振器,分布定数系
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
毎回の講義の前半で,復習を兼ねて前回の演習問題の解答を解説します。講義の後半で,その日の教授内容に関する演習問題に取り組んでもらいます.
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 機械振動学の重要性と研究の歴史 | 機械振動学の重要性と研究の歴史を理解する. |
第2回 | 1自由度不減衰振動系の運動方程式と自由振動 | 1自由度不減衰振動系の運動方程式,自由振動解,固有角振動数を導出する. |
第3回 | 1自由度減衰振動系の運動方程式と自由振動 | 1自由度減衰振動系の運動方程式,自由振動解を導出する.また,臨界減衰および減衰固有角振動数について説明せよ. |
第4回 | 1自由度振動系の理論と実験からのモデル化について | 1自由度振動系の理論と実験からのモデル化について理解する. |
第5回 | 1自由度振動系の振動抑制技術の基礎 | 1自由度振動系の振動抑制技術の基礎について理解する |
第6回 | 2自由度振動系のモード解析 | 基準座標を用いて2自由度系の運動方程式を表す |
第7回 | 2自由度振動系の強制振動解析 | 強制励振を受ける2自由度振動系の時刻歴応答と周波数応答を導出する |
第8回 | 動吸振器 | 動吸振器の原理を説明し,定点理論を使って動吸振器の最適パラメータを導出する. |
第9回 | 多自由度系のモード解析 | 多自由度系のモード解析について理解する |
第10回 | 第6回から第9回までの内容についての理解度確認試験 | 第6回から第9回までの内容についての理解度確認試験を解く |
第11回 | 連続体の振動 - 弦の横振動 | 弦の横振動の固有振動数と固有モードを計算する |
第12回 | 連続体の振動 - はりの横振動 | はりの横振動の固有振動数と固有モードを計算する |
第13回 | 連続体の振動 - 長方形膜の横振動 | 弦の横振動の固有振動数と固有モードを計算する |
第14回 | 連続体の振動 - 円形膜の横振動 | 弦の横振動の固有振動数と固有モードを計算する |
第15回 | 第11回から第14回までの内容について理解度確認試験 | 第11回から第14回までの内容について理解度確認試験を解く |
講義資料を配布する
McGraw-Hill Education (ISE Editions),『Fundamentals of vibrations』,ISBN13:978-0071219839
J. P. Den Hartog, "Mechanical vibrations"
大熊政明、構造動力学(Structual Dynamics)、朝倉書店
各講師担当分の中間試験と演習・講義レポートで総合的に評価する.
特になし
メールで事前予約すること.