現代社会においては、これまでのビジネスモデルの踏襲が通用しなくなり、新しい社会的価値を自ら生み出す、いわゆる「0」から「1」の創造が求められる時代に突入している。そのような新たな価値を創造できる有力な手法として、「デザイン思考」に注目が集まり、製品開発はもとより、サービスや組織開発、さらには人々の生活を向上させる活動にも適用されている。
本講義の狙いは、デザイン思考のアプローチを利用して、実際の社会で発生する諸問題に対して、自ら課題を抽出・設定し、解決法を提案できる能力を培うことである。
なお、本講義は、主にグループワークを中心に活動し、「発見」、「詳細化」、「探求」、「実験」、「展開」の各フェーズを実施する。具体的には、課題設定、問題定義、共感、アイデア創出、プロトタイプ作成、ユーザーテスト、ストーリーテリングを行い、「潜在的ユーザーニーズ」の発見から「解決法としてのアイデア創造」へ至る一連のプロセスを体感する。
本講義を履修することにより次の能力を修得する。
1) デザイン思考のマインドセットおよび手法を、グループワークを通じて理解し、実践できる。
2) 実際の社会で発生する諸問題に対して、自ら課題を抽出・設定し、解決法を提案できる。
3) グループの中でコミュニケーションを円滑にとり、積極的に議論ができる。
デザイン思考、プロジェクトベーストラーニング(PBL)、問題解決力
専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
履修生は3-4Qを通じて、少人数のグループで活動する。学期の最初に、与えられた問題点から課題を設定し、各グループは課題に対する解決法を検討し、最終的には事業可能性を含めた製品やサービスの提案を行う。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | オリエンテーション、課題決め、安全講習会 | 概要説明、アイスブレイク、課題決め、安全講習会 |
第2回 | チームビルディング、商品化および特許化レクチャー | チームビルディング、商品化および特許化レクチャー |
第3回 | 構想発表会のプレゼン準備 | グループワークを実施しながら構想発表会の準備をおこなう。 |
第4回 | 構想発表会(発明届提出:1回目) | 自分たちのグループの提案する課題および解決法について発表する。1回目の発明届けを提出する。 |
第5回 | 探索・価値の検討 | グループワークを実施しながら課題における探索と価値を検討する。 |
第6回 | 探索・プロトタイピング | グループワークを実施しながら課題における探索を検討し、プロトタイピングをおこなう。 |
第7回 | プロトタイピング | 課題解決のためのプロトタイプを作成する。 |
第8回 | プロトタイピング | 課題解決のためのプロトタイプを作成する。 |
第9回 | クラウドファウンディングレクチャー、中間報告会のプレゼン準備 | クラウドファウンディングレクチャー、中間発表会のプレゼンテーションの準備、ストーリーの確認を行う。 |
第10回 | 中間報告会(発明届作成:2回目) | 自分たちのグループの提案する課題および解決法について発表する。2回目の発明届けを提出する。 |
第11回 | 詳細化、探索の再検討 | 自分たちのグループの提案する課題および解決法について発表する。 |
第12回 | プロトタイピング | 課題解決のためのプロトタイプを作成する。 |
第13回 | ユーザーテスト | 作成したプロトタイプを使って、ユーザテスト行い、改良する。 |
第14回 | プロトタイピング・ユーザーテスト再検討 | ユーザテストを繰り返し実施し、プロトタイプを更に改良する。 |
第15回 | 最終発表会のプレゼン準備 | プレゼンテーションの準備、ストーリーの確認を行う。 |
第16回 | 最終発表会(発明届作成:3回目) | プロトタイプ、動画を使って、最終プレゼンテーションをおこなう。3回目の発明届けを提出する。 |
第17回 | 実用化ミーティング | 最終発表会の審査を受けて、実用化するための話し合いをおこなう。 |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ本学の学修規程で定められた時間を目安に行う。
必要な資料や教材は授業の中で提供される。
担当教員から紹介される。
グループ活動: 40%、最終提案: 30%、最終レポート: 30%
関連授業として、HCB.C402 「デザイン創造基礎」の履修を必要とする。
HCB.C403 「デザイン創造フィールドワーク」を履修している方が望ましい。
履修人数を制限しています。
山本:n-yamamoto[at]bio.titech.ac.jp, 那須:nasu.s.aa[at]m.titech.ac.jp, 秦:thata[at]bio.titech.ac.jp, 小倉:ogura.s.ab[at]m.titech.ac.jp, 林:hayashi[at]echem.titech.ac.jp, 八木:yagi.t.ab[at]m.titech.ac.jp, 中村:nnakamur[at]bio.titech.ac.jp, 梶原:skajiwar[at]bio.titech.ac.jp
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