2023年度 ミクロ経済学特講   Advanced Topics in Microeconomics

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開講元
経営工学コース
担当教員名
大和 毅彦  山邑 紘史 
授業形態
講義    (対面型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
木5-8(W9-508)  
クラス
-
科目コード
IEE.B431
単位数
2
開講年度
2023年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2023年3月20日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

 ミクロ経済学の基礎を習得している学生を対象に,ミクロ経済学の古典的な理論モデルを学びます。最初にモデルの背景,モデル分析に使う概念と数学表現,その操作方法を簡潔に説明します。そしてモデルに関する定理を仮定と結論に分け,仮定から結論がいかに導かれるか(つまり証明)を講義します。講義予定のモデルは,一般均衡モデル,不完全競争モデル,社会的選択モデルなどです。
 この講義は、古典的なミクロ経済学の重要定理の意義・理論構造・含意を理解習得することを目指します。講義と演習を併用することで,経済学の論理操作の訓練も行います。

到達目標

本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1)アロウ・ドゥブリュー・マッケンジーによる経済モデルを分析できる。
2)生産経済における厚生経済学の基本定理を説明し、証明できる。
3)生産経済における競争均衡の存在定理を説明し、証明できる。
4)不完全競争のモデルを分析できる。
5)社会選択理論のモデルを分析できる。

キーワード

アロウ・ドゥブリュー・マッケンジー経済モデル、生産経済における厚生経済学の基本定理、完全競争均衡の存在定理、不完全競争の理論、社会選択理論

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

毎回の講義の前半で,復習を兼ねて前回の演習問題の解答を解説します。講義の後半で,その日の教授内容に関する演習問題に取り組んでもらいます。各回の学習目標をよく読み,課題を予習・復習で行って下さい。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 数学的準備 講義に必要となる数学的準備を説明できる
第2回 アロウ・ドゥブリュー・マッケンジー経済モデル アロウ・ドゥブリュー・マッケンジーによる経済モデルを分析できる。
第3回 生産経済における厚生経済学の基本定理 厚生経済学の第一定理 (1) 厚生経済学の第一定理が説明できる。
第4回 生産経済における厚生経済学の基本定理 厚生経済学の第一定理 (2) 厚生経済学の第一定理が証明できる。
第5回 生産経済における厚生経済学の基本定理 厚生経済学の第二定理 (1) 厚生経済学の第二定理が説明できる。
第6回 生産経済における厚生経済学の基本定理 厚生経済学の第二定理 (2) 厚生経済学の第二定理が証明できる。
第7回 生産経済における完全競争均衡の存在定理 均衡の存在条件 生産経済における競争均衡の存在条件が説明できる。
第8回 生産経済における完全競争均衡の存在定理 不動点定理 競争均衡の存在定理の証明に使う数学定理を説明できる。
第9回 生産経済における完全競争均衡の存在定理 存在定理の証明(1) 生産経済における完全競争均衡の存在定理の証明の構造を説明できる。
第10回 生産経済における完全競争均衡の存在定理 存在定理の証明(2) 生産経済における完全競争均衡の存在定理が証明できる。
第11回 不完全競争の理論 不完全競争の理論モデル 不完全競争の理論モデルが分析できる。
第12回 不完全競争の理論 寡占 寡占にに関する定理を説明し、証明できる。
第13回 不完全競争の理論 独占的競争 独占的競争に関する定理を説明し、証明できる。
第14回 社会的選択理論 アローの不可能性定理、ギッバート=サタスウェイトの定理 アローの不可能性定理を説明し、証明できる。ギッバート=サタスウェイトの定理を説明し、証明できる。

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する 予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

特定の教科書は使用しない予定です。講義ノートを配布します。

参考書、講義資料等

講義ノートを配布します。
Arrow, K. J. (1951,1963), Social Choice and Individual Values, Yale University Press.
Mas-Colell, A., M.D. Whinston, and J.R. Green (1995), Microeconomic Theory, Oxford Univ. Press.
西村和雄『ミクロ経済学』(1990)『ミクロ経済学』東洋経済新報社

成績評価の基準及び方法

生産経済における厚生経済学の基本定理、完全競争均衡の存在定理、不完全競争の理論、社会選択理論の考え方,計算法及びそれらの応用に関する理解度を、試験と演習で評価します。

関連する科目

  • IEE.B401 : 上級ミクロ経済学
  • IEE.B403 : 上級非協力ゲーム理論
  • IEE.B404 : 上級協力ゲーム理論
  • IEE.B433 : 数理経済学特講

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

上級ミクロ経済学を履修していること、または同等の知識があること。

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