本講義では、地球環境問題の議論で使用されている統合評価モデルやシナリオを紹介し、地球環境問題解決のためにどのようにモデルが利用されているか説明する。また、統合評価モデルを構成する個々のモデルの紹介を通じ、問題を解決するために、どのようなモデルの構築が必要であるかを理解してもらう。本講義で紹介するモデルは、日本の地球温暖化問題に係る議論や世界の地球温暖化問題に係る議論でも用いられてきたモデルである。モデルの構造の詳細を理解するのではなく、モデルの利点、欠点等の特徴の理解を通じ、地球環境問題に関心を持ち、それぞれが考える力を身につけて欲しい。
本講義を履修することで、次の能力を習得する
(1)地球環境分野で用いられているモデルの特徴を理解し、説明できる
(2)(1)を踏まえ、教員が出す課題設定に対しモデル構造を検討できる
(3)それぞれの検討結果について、人に正しく意図を伝えるプレゼン能力
地球環境問題、経済発展、モデル解析、統合評価モデル
✔ 専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
第1回~第12回にかけ、教員が講義を行う。その後第13回~第15回に課題発表会を設定する。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | モデル概論 | 本授業全体のねらいを理解してもらうこと |
第2回 | AIM(Asia-Pacific Integrated Model)の紹介 | 統合評価モデルの理解 |
第3回 | シナリオ紹介 | 地球環境問題とシナリオ開発の関係の理解 |
第4回 | AIM/Enduseモデルの紹介 | ボトムアップ型モデルの理解 |
第5回 | AIM/CGEモデルの紹介 | トップダウン型モデルの理解 |
第6回 | AIM/ExSSモデルの紹介 | 勘定型モデルの理解 |
第7回 | 人口・世帯数推計モデル | 人口・世帯数推計モデルの理解 |
第8回 | 家計消費行動のモデル | 家計の消費行動の理解 |
第9回 | 需要推計(1) | 家庭部門と業務部門のエネルギーサービス需要推計の理解 |
第10回 | 需要推計(2) | 産業部門と運輸部門のエネルギーサービス需要推計の理解 |
第11回 | 地球環境問題の問題設定とモデル作成に必要なデータ入手(1) | 地球環境問題の問題設定のあり方の理解 |
第12回 | 地球環境問題の問題設定とモデル作成に必要なデータ入手(2) | モデル作成に必要なデータ収集に関して理解 |
第13回 | 課題発表会(1) | 課題の発表。モデル構築のために足りない視点を理解してもらう。 |
第14回 | 課題発表会(2) | 課題の発表。モデル構築のために足りない視点を理解してもらう。 |
第15回 | 課題発表会(3) | 課題の発表。モデル構築のために足りない視点を理解してもらう。 |
講義資料は、教員が講義時に配布する。
参考資料は、講義資料に示す。
課題発表会での発表1回(50%)
レポート提出(50%)
特になし