本講義では、流通に関する諸概念を体系的に論じる。流通の社会的意義、日本の主要産業の流通システムを説明する。続いて、製造業のマーケティング・チャネル戦略に関する理論概念を説明する。さらに、卸売業と小売業の種類・特徴、小売業のマーケティング戦略を提示し、情報化による流通システムの変化、小売業の国際化戦略について説明する。
本講義のねらいは、講義で流通に関する専門知識を深めることである。さらに、製造業から小売業、サービス業まで幅広い業種と業態の流通問題を対象にしているケース・ディスカッションとグループ研究を通じて、実社会における流通問題の解決に取り込む力を身につけてほしい。
本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1)流通の社会的意義、および主要産業の流通システムを理解し、特徴を説明できる。
2)企業の流通チャンネル設計、管理に関する基礎知識と概念を修得し説明できる。
3)卸売業、小売業の種類、機能、戦略特徴を説明できる。
4)情報化、国際化による流通業の進展と課題を理解し、問題などを解決する方法を考えることができる。
流通、マーケティング・チャネル、小売業、卸売業、小売国際化
✔ 専門力 | ✔ 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
講義、ディスカッション、および受講者によるグループ発表。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | イントロダクション:流通・商業・マーケティングの概念 | 流通の定義、および流通、商業、マーケティングの違いの確認 |
第2回 | 流通機能と流通機構(1) | 流通機能、流通フロー(商流、物流、資金流、情報流)の確認 |
第3回 | 流通機能と流通機構(2) | ある産業の流通機構(流通システム)の調査 |
第4回 | メーカーと流通(1)/ケース・スタディ1 | 企業の流通チャンネル設計方法の確認 |
第5回 | メーカーと流通(2)/ケース・スタディ2 | 流通系列化、チャネル・パワー、チャネル・コンフリクト論の確認 |
第6回 | 卸売と流通/ケース・スタディ3 | 日本の卸売構造の特徴の確認 |
第7回 | 小売と流通(1)/ケース・スタディ4 | 小売企業のマーケティングの確認 |
第8回 | 小売と流通(2)/ケース・スタディ5 | 日本の小売構造の特徴の確認 |
第9回 | 流通と情報(1)/ケース・スタディ6 | 情報化による取引形態の進化の確認 |
第10回 | 流通と情報(2)/ケース・スタディ7 | 授業内で指示する |
第11回 | 小売の国際化(1)/ケース・スタディ8 | 小売国際化の実態と概略の確認 |
第12回 | 小売の国際化(2) | 授業内で指示する |
第13回 | 小売の国際化(3) | 授業内で指示する |
第14回 | グループ研究の結果報告 1 | プレゼンテーションの準備と報告 |
第15回 | グループ研究の結果報告 2 | プレゼンテーションの準備と報告 |
特に定めない。
必要に応じ講義開始時に資料を配付し、Power-pointを用いた解説を行う。講義で使用するPower-pointファイルは事前にOCW-iを介し開示するので予習/復習に用いること。
議論における発言の積極性 20%
グループ発表(ケース・スタディ20点とグループ研究30点) 50%
レポート(A4用紙4枚以上) 30%
マーケティングを履修していること、または同等の知識があること。
講義内容および講義日程は変更する可能性がある。