現代社会では社会環境や社会問題の巨大化,複雑化によって,ものごとをより広い視野でシステムとして捉えることの重要性が増している。つまり,最善な要素の単純な組み合わせが全体として最善になるとは限らない。本講義では,要求と利害関係者のニーズを満足し,システムを成功裏に実現するための分野横断的なデザインとマネジメントのフレームワークの基本的な概念を紹介する。
本講義は,システムズエンジニアリングの基本的な概念の理解と,その簡単な実際の問題への応用演習で構成されている。チームプロジェクトでは,実践的なシステム設計,提案書の作製およびそのマネジメントを経験する。
本講義を履修することで,システムズエンジニアリングの基本的な概念を理解し,実世界の複雑な問題への応用の第一歩として,その基本的な方法の一部を簡単な実際の問題に適用できるようになる。
システム,デザイン,プロジェクト,評価,マネジメント,システム安全
専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
予習として参考資料の指定したページを読んでくること。
各講義の最後に出す課題を,次回の講義の始めに短く発表してもらいます。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 講義概要(システムとは?システムズエンジニアリングとは?) | 過去の失敗したシステムについて調査せよ。 |
第2回 | システムズエンジニアリングプロセスとプロジェクトライフサイクル | 適当なシステム開発プロジェクトを想定し,システムズエンジニアリングプロセスを適用せよ。 |
第3回 | 要求定義プロセス | 先週の課題にミッション要求定義とシステム要求解析を適用せよ。 |
第4回 | アーキテクチャデザイン | 先週の課題にアーキテクチャデザインを適用せよ。 |
第5回 | システム実現プロセスとマネジメントプロセス | 適当なプロジェクトを想定し,Earned Value Managementを適用せよ。 |
第6回 | チームプロジェクト | 発表会の準備 |
第7回 | チーム発表会および審査会 |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
指定なし
NASA Systems Engineering Handbook (NASA/SP-2007-6105)
INCOSE Systems Engineering Handbook (INCOSE-TP-2003-002-03.2.2)
講義資料は各講義中に配布する。
到達目標の達成度を,各講義での課題(50%)と最後のチーム発表(50%)で評価する。
履修の条件はなし