本講義は理論的な理解のみならず実践的な活用を念頭に品質管理の基本的知識,原理原則,方法論について学ぶ。取り扱うテーマとしては統計的品質管理,TQM,QC7つ道具,多変量解析,実験計画法,品質工学,信頼性工学などが挙げられる。多変量解析では,データ分析を通じて,自ら仮説を考え,検証し,その成果についてプレゼンテーションを行う。また実験計画法ではグループワークに基づく実験とデータ解析を行うものとする。
本講義では,品質管理における効率化に寄与する基本的知識と実践スキルを習得することを目的とする。
本講義を履修することにより,以下の知識と能力を修得する。
(1) 品質管理や多変量解析,実験計画法,品質工学,信頼性工学についての基礎知識を身につける。
(2) 品質上や工学上の問題解決においてSQCの方法論を活用する。
(3) 仮説設定と多変量解析に基づく評価ができる。
(4) 多変量解析結果についての計算,解釈・説明ができる。
(5) 効率的な実験,データ収集,データ解析が行える。
統計的品質管理,TQM,管理図,多変量解析,実験計画法,品質工学,信頼性工学
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
各トピックスにおいて講義とディスカッションを行う。
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | オリエンテーション | 講義概要の理解 |
第2回 | 品質管理の基礎 | 品質管理の概念に関する基礎的理解 |
第3回 | SQCとQC7つ道具 | SQCとQC7つ道具についての基礎的理解 |
第4回 | 各種管理図法 | 3σの原則に基づくデータの要約と視覚化についての理解 |
第5回 | 多変量解析(1) 回帰分析と判別分析 | 回帰分析と判別分析に関する理解 |
第6回 | 多変量解析(2) 主成分分析と因子分析 | 主成分分析と因子分析に関する理解 |
第7回 | 多変量解析演習 (テーマ選定とデータ収集) | テーマ選定とデータ収集 |
第8回 | 多変量解析演習 (データ解析) | 仮設設定とデータ解析 |
第9回 | 多変量解析演習発表会(1/2) | 多変量解析演習に関するプレゼンテーション |
第10回 | 多変量解析演習発表会(2/2) | 多変量解析演習に関するプレゼンテーション |
第11回 | 分散分析と構造模型 | 実験の仕方と分析方法についての理解 |
第12回 | 実験計画法(1) グループワーク演習とデータ解析 | 髪ヘリコプターを用いたグループワークとデータ解析 |
第13回 | 実験計画法(2) 直交表 | 直交表を用いた実験 |
第14回 | 品質工学 | 品質工学に関する基礎的知識の理解 |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
講義資料を配布する。
圓川隆夫・宮川雅巳「SQCの理論と実際」朝倉書店,1992年.
期末試験,演習レポート,プレゼンテーション
「経営・経済のための確率」ならびに「経営・経済のための統計」を履修していること,または同等の知識があること