2018年度 知的財産管理   Intellectual Property Management

文字サイズ 

アップデートお知らせメールへ登録 お気に入り講義リストに追加
開講元
経営工学系
担当教員名
田中 義敏 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火7-8(W934)  金7-8(W934)  
クラス
-
科目コード
IEE.C204
単位数
2
開講年度
2018年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2018年3月20日
講義資料更新日
2018年11月16日
使用言語
日本語
アクセスランキング
media

講義の概要とねらい

本講義では、理工系学生が研究室への所属前に学んでおくべき事項として、知的財産権制度の基礎知識、特許情報の検索と活用、研究成果の特許化、科学技術論文と特許出願、産学連携における知的財産問題、知的財産を巡る産業界の動き、グローバル社会での知的財産活動、アイデア創出と特許要件、創造性育成のための知財知識、モチベーションと創造性などの論点について、講義と討論を進める。

到達目標

我が国産業界の国際競争力の一層の向上のために、理工系学生に対する知的財産制度の普及・啓発を強化することが喫緊の課題として叫ばれている。特に、工学系、実験系の専門分野においては、その研究成果の法的保護に対する価値観の醸成が重要であり、学部生の早い段階から、知的財産権に対する基礎知識の習得と知財マインドを身に着けておくことが必要である。技術の保護に当たっては知的財産制度が国際規範となっており、本講義では、知的財産制度に関する基礎的知識を習得することを目標とする。

キーワード

知的財産権、基礎知識、特許制度、特許要件、特許情報、特許出願、産学連携、特許権侵害

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

まず、知的財産権制度の立法主旨と制度の流れから、知的財産保護の必要性、制度の骨格について理解を深める。知的財産権のうち、特に理工系人材にとって重要な特許制度に焦点を当て、制度の全体像を鳥瞰図的に理解する。新規性、進歩性などの特許要件についての理解も自らの研究成果の権利化に役立つであろう。世界中で特許出願された技術内容は特許情報として公開されるが、特許情報の活用は、企業や研究機関における研究開発、特許戦略策定などに役立つ。大学等の研究機関での研究成果と特許出願の関係、産学連携活動における特許管理、企業における特許管理や戦略、さらには知的財産を巡る今日的課題についても紹介する。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 知的財産権制度の基礎知識 知的財産権制度の基本的な理解を促す。
第2回 特許制度の鳥瞰図、特許要件 特許制度の体系的な理解のため、その全体像を説明する。
第3回 知的財産行政をめぐる現状と課題 特許庁の行政課題及び施策について理解する。
第4回 研究活動と特許出願 科学技術分野における研究活動の成果物である発明について、どのようにして特許権を取得できるかを把握する。
第5回 特許情報の検索と活用(1)基礎 特許情報データベースにアクセスして、検索および分析の基礎を学ぶ。
第6回 特許情報の検索と活用(2)活用 特許情報の活用の事例を紹介するとともに、更なる活用法を考える。
第7回 科学技術論文と特許文献 科学技術論文と特許情報はどのような違いがあるか、どのように活用すべきかについて考える。
第8回 意匠法概論 工業デザインを保護する意匠法について、基礎を理解する。
第9回 産学連携活動と大学における知的財産管理 大学の第三番目の使命としての研究成果の社会への還元に関して、大学内ではどのような知的財産管理が必要かを考える。
第10回 商標法概論 企業名や製品ブランド名等の標章を保護する商標法について、基礎を理解する。
第11回 知的財産権訴訟 知的財産権訴訟の基本、訴えの利益、立証責任などの基本について、裁判事例を紹介して解説する。
第12回 知的財産を巡る今日的課題(標準化等) 知的財産権に関する国内外の今日的課題について事例を紹介し、今後のあるべき姿を考える。
第13回 電気業界における知的財産管理(1) 企業の知的財産部長を招き、企業内の知的財産活動について紹介していただく。(電機業界)
第14回 医薬、化学業界における知的財産管理(2) 企業の知的財産部長を招き、企業内の知的財産活動について紹介していただく。(医薬、化学業界等)
第15回 知的財産制度に関する基礎知識総まとめ 総合的なまとめとして、知的財産管理に関する基礎知識を整理する。

教科書

OCW-iに掲載される講義資料

参考書、講義資料等

角田政芳、辰巳直彦著『知的財産法 第6版』有斐閣アルマ
授業で扱うすべての資料は、事前にOCW-iに掲載

成績評価の基準及び方法

知的財産権制度の全体像、特許情報活用に関する理解度を評価する。期末試験(70%)、講義内レポート(30%)
全出席が原則

関連する科目

  • IEE.C532 : 技術と知的財産のマネジメント

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

履修条件は特に設けないが,関連する科目を履修していることが望ましい。

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

tanaka.y.al[at]m.titech.ac.jp
03-5734-2249

オフィスアワー

後日授業内で知らせる

このページのトップへ