計算機の基礎的な構成に対する高速化・高性能化技法を学び,実際の最近の計算機に使われている基本技術を修得する.
更に,マルチプロセッサ構成やシステムオンチップ技術など,最近使われている技術についても学ぶ.
【到達目標】 - 計算機の高速化・高性能化技術(パイプライン,キャッシュ,メモリ管理)に関して修得する
- マルチプロセッサ構成とその制御方式について理解する
- システムオンチップで使われている技術について理解する
パイプライン,キャッシュ,仮想メモリ,マルチプロセッサ,システムオンチップ
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
授業の進め方 ※
1) 毎回の講義の前半で,前回の復習を行います。
2) 講義の後半で,その日の授業内容に関する演習問題に取り組んでもらいます。
3) 各回の授業内容をよく読み,課題を予習・復習で行って下さい。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 計算機の高速化技法と性能評価 | 計算機の高速化と性能評価の歴史について学び,この講義の目的を理解する |
第2回 | 命令セットアーキテクチャ | "ICT.I216:計算機論理設計(ICT)"の内容を復習し,命令セットアーキテクチャを理解する |
第3回 | パイプライン制御1:命令のパイプライン実行 | 命令のパイプライン実行について理解する |
第4回 | パイプライン制御2:パイプラインハザードとその対処 | パイプラインハザードとその対処方法について理解する |
第5回 | パイプライン制御3:投機的実行 | 命令の投機的実行による高速化とそのためのハードウェアについて理解する |
第6回 | メモリ1:記憶階層とキャッシュ | 計算機の記憶階層を学び,キャッシュによる高速化の概念とそのハードウェアを理解する |
第7回 | メモリ2:メモリ管理 | 仮想メモリの概念とそのためのメモリ管理ハードウェアについて理解する |
第8回 | 高性能計算方式 | SIMDなどの高性能計算方式について理解する |
第9回 | プロセッサ間通信方式 | プロセッサ間の基本的な通信方式について理解する |
第10回 | マルチプロセッサ1:マルチプロセッサアーキテクチャ | 様々なマルチプロセッサアーキテクチャについて理解する |
第11回 | マルチプロセッサ2:通信と同期 | マルチプロセッサにおけるコア間通信と同期について理解する |
第12回 | マルチプロセッサ3:超並列計算機 | 最近の超並列計算機アーキテクチャについて理解する |
第13回 | システムオンチップ1:組込プロセッサ | 汎用プロセッサに対して組込プロセッサにおける特異な技術について理解する |
第14回 | システムオンチップ2:ソフトウェア構成 | システムオンチップにおけるソフトウェア構成について理解する |
第15回 | システムオンチップ3:応用事例 | 応用事例により,実際のシステム実装について理解する |
OCW-i により配布する
D. A. パターソン, J. L. ヘネシー (成田光彰 訳) "コンピュータの構成と設計(上・下) 第5版", 日経BP社 (2014)
1) 計算機の高速化・高性能化技術,マルチプロセッサ技術及びシステムオンチップ技術についての理解度により評価する.
2) 配点は,試験(100%)
3) 全出席が原則である.
4) 欠席や遅刻を繰り返した場合は不合格とすることがある
ICT.I216 : 計算機論理設計(情報通信)を履修していることを強く推奨する
杉野 暢彦 : sugino.n.aa[at]m.titech.ac.jp
渡辺 義浩:watanabe.y.cl[at]m.titech.ac.jp
メールで事前予約すること.