2019年度 原子炉過酷事故対応実習   Nuclear Disaster Response Exercise

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開講元
原子核工学コース
担当教員名
木倉 宏成  韓 治暎  高橋 秀治  江幡 修一郎  長坂 秀雄 
授業形態
講義 / 演習     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
集中講義等 (学外)  
クラス
-
科目コード
NCL.O509
単位数
2
開講年度
2019年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2019年12月2日
講義資料更新日
-
使用言語
英語
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講義の概要とねらい

本授業では、日本原子力発電株式会社 (日本原電) と連携して、原子炉格納容器の健全性に脅威を与える原子炉過酷事故 (シビアアクシデント、SA: Severe Accident) の現象を、原子力安全と核セキュリティの両面から鑑み、理解・解析する集中講義・実習を実施する。本学で行う講義では、簡易手法を用いた過酷事故の解析、過酷事故解析コードの概要、福島第一原子力発電所事故の事故経過と分析結果等を学習する。日本原電敦賀総合研修センターで行う実習では、原子炉シミュレーターを用いたBWR (沸騰水型軽水炉) プラントの主要設備操作及び運転、設計基準事故、シビアアクシデント、福島第一原子力発電所事故と類似事象の模擬・解析を学習し、敦賀発電所を見学する。本授業は、BWRの過渡・事故・過酷事故のシミュレーション及び解析により原子炉過酷事故事象を理解、また原子力発電所見学により原子力安全と核セキュリティのインターフェース (共通と相反) 設計の重要性を体感、原子炉設計基準を超える事象に対する迅速なの対応能力を修得することを目的としている。

到達目標

本授業を履修することにより以下の能力を修得する。
1) 原子炉設計基準を超える事象に対する総合的・体系的な思考及び対応能力
2) 原子力災害時迅速な対応に必要な技術能力
3) 原子力安全と核セキュリティのインターフェース設計の重要性を理解する能力

キーワード

原子炉過酷事故、シビアアクシデント、福島第一原子力発電所事故、原子力災害対応、アクシデントマネジメント

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

各実習を実施する前に関連講義を行い、実習後には議論を行う。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 (2月27日 (木)) 講義: BWRプラントの概要 BWR主要システムについて学習
第2回 (2月27日 (木)) 講義: 福島第一原発3号機のマクロな分析 事故経過とマクロな分析について理解
第3回 (2月27日 (木)) 講義: 福島第一原発3号機のミクロな分析 事故経過とミクロな分析について理解
第4回 (2月27日 (木)) 講義: MAAPによるシSA (シビアアクシデント) 解析 MAPPコード及びSAについて学習、SA解析の理解
第5回 (日本原電 3月2日 (月) 午前) 講義: BWRプラント主要設備の概要 BWRプラント主要設備について学習
第6回 (日本原電 3月2日 (月) 午後) 実習: BWRプラント主要設備の操作 プラント主要操作の習得
第7回 (日本原電 3月3日 (火) 午前) 実習: BWRプラント運転操作 プラント運転操作の習得
第8回 (日本原電 3月3日 (火) 午後) 実習: 設計基準事故の模擬 設計基準事故の模擬
第9回 (日本原電 3月4日 (水) 午前) 講義: SA (シビアアクシデント) 事象とAM (アクシデントマネジメント) 対策の概要 SAとAMについて学習、設計基準事故と過酷事故挙動の違いの把握
第10回 (日本原電 3月4日 (水) 午後) 実習: SA事象の模擬とAM対策 SA事象及びAM対策の模擬、設計基準事故と過酷事故挙動の違いの把握
第11回 (日本原電 3月5日 (木) 午前) 講義: 福島第一原発事故と類似事象の概要 類似事象について学習
第12回 (日本原電 3月5日 (木) 午後) 実習: 福島第一原発事故と類似事象の模擬 福島第一原発事故と類似事象の模擬
第13回 (日本原電 3月6日 (金) 午前) 実習: 美浜原子力緊急事態支援センター等見学 原子力安全と核セキュリティのインターフェース設計の重要性理解
第14回 (日本原電 3月6日 (金) 午後) 実習: 敦賀発電所1号機見学 PWRとBWRのプラント比較、また原子力安全と核セキュリティのインターフェース設計の重要性理解
第15回 (日本原電 3月6日 (金) 午後) 実習: 敦賀発電所2号機見学 PWRとBWRのプラント比較、また原子力安全と核セキュリティのインターフェース設計の重要性理解

教科書

特に指定しない

参考書、講義資料等

講義資料:
必要に応じ講義・実習の前及び開始時に資料を配布。

成績評価の基準及び方法

出席、提出レポート、授業参加態度

関連する科目

  • NCL.N407 : 原子力安全工学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

BWR システムに対する知識。
受講生の人数制限を設ける。

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