2020年度 光化学概論第二   Introduction to Photochemistry II

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開講元
エネルギーコース
担当教員名
長井 圭治  宍戸 厚 
授業形態
講義    (Zoom)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
月1-2(G113)  
クラス
-
科目コード
ENR.H430
単位数
1
開講年度
2020年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2020年9月18日
講義資料更新日
-
使用言語
英語
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講義の概要とねらい

[講義の概要] 本講義では、光化学を基盤とした太陽光エネルギー変換の基礎学理を学ぶとともに、人工光合成への展開に関して知る。前半では、光化学と光物理の基礎を復習するとともに、太陽光エネルギー変換に必要な素過程を整理する。後半では、素過程の結合と、それによる統合的なエネルギー変換システムの構築を学ぶ。また、今後の人工光合成の展望について学ぶ。
[講義のねらい]太陽光の利用は、エネルギー資源の観点から非常に重要です。基盤となる光化学の素過程の理解に加えて,それらを合目的に組み合わせる統合(integration)の考え方になれることを目的とします。そのために必要な実験的手法の理解や、変換効率の計算もできるようにしましょう。

到達目標

本講義を履修することによって次の能力を修得する。
(1) 光化学の素過程を列挙できる。
(2) 光誘起電子移動反応とエネルギー移動反応を説明できる。
(3) 光エネルギー変換システムの構築に必要な要素を統合することを説明できる。
(4) 光触媒や人工光合成の評価方法を説明でき、変換効率を計算できる。
(5) 光エネルギー変換の未来に関してビジョンをもつ。

キーワード

太陽光エネルギー変換、統合技術、人工光合成、光誘起電子移動、エネルギー移動、変換効率             

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

毎回の講義の前半で,復習を兼ねて前回の演習問題の解答を解説する。講義の後半で,その日の教授内容に関する演習問題に取り組む。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 光化学の素過程 光化学概論第一で学んだ重要な点、特にJabronski diagramを説明できる。
第2回 太陽光のスペクトル 光の放射、太陽光のスペクトルについて説明できる。
第3回 太陽光をどう集めるか? 光吸収の原理と、太陽光を効率よく吸収するための方法を説明できる。
第4回 どうアウトプットするか? 吸熱反応型の光化学反応の例をあげ、その原理を説明できる。
第5回 どうつなぐか? エネルギー移動、電子移動の原理を説明し、その例を挙げることができる。
第6回 光合成ではどうしているか? 天然の光合成の素過程を分析し、どのように電子移動が統合しているか説明できる。
第7回 人工光合成はどこまで進んでいるのか? いくつかの人工光合成の例を述べ、定量的に議論できる。

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

特になし。

参考書、講義資料等

Principles of Molecular Photochemistry -An Introduction- by N. J. Turro, V. Ramamuthy, J.C. Scaiano, University Science Books,
分子光化学の原理, 井上晴夫・伊藤攻 監訳 丸善出版 (上記の訳本)
光化学I, 井上晴夫ら, 丸善出版

夢の新エネルギー「人工光合成」とは何か 講談社ブルーバックス

成績評価の基準及び方法

理解度をレポート(50%)および演習(50%)にて評価する。

関連する科目

  • ENR.H420 : 光化学概論第一
  • CAP.T401 : 高分子化学概論第一
  • CAP.T402 : 高分子物理概論第一
  • ENR.H501 : エネルギー化学材料特論第一
  • ENR.H413 : エネルギー高分子機能特論第一
  • ENR.H503 : エネルギー高分子設計特論
  • ENR.I510 : 固体光物性特論
  • MAT.P401 : 有機光学材料物理
  • MAT.C500 : 光学材料特論
  • EEE.S461 : 光通信システム

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

Jablonski diagramを理解していること(光化学概論第一で学ぶ重要事項)

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