2022年度 電気機器設計および製図   Design and Drawing of Electric Machine

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開講元
電気電子系
担当教員名
小俣 剛 
授業形態
講義 / 演習    (対面型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
月1-2(H106)  木1-2(H106)  
クラス
-
科目コード
EEE.P351
単位数
2
開講年度
2022年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2022年4月20日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

電気機器設計は、使用目的にかなった性能の機器を経済的に且つ短期間に製作することを具現化する科目である。世界の電気エネルギーの半分以上が電気機器を通じて消費されるため、電気機器設計には、環境への配慮から高いエネルギー効率を求められている。そのためには、既に学んできた電気磁気学、電気機器等の電気的な知識に加え伝熱工学、流体工学、材料力学等の電気系以外の知識や電気機器製作に関する知識が必要となる。従って、本講義では最初に電気機器の構造、製作方法、材料選定、冷却方法、温度計算、磁気回路計算等の基礎的な内容を学習する。その後、静止器および回転機の例として単相変圧器並びに誘導電動機の設計手法を学習した後、設計実習を行う。最後に、製図の基本を学習し、実際に使用されている図面の内容を理解できることを目指す。

到達目標

本講義では,各種電気機器の設計法及び製図について,次の諸点の習得を目標とする。
1) 変圧器、回転機の基本構造、使用材料と動作原理を設計という観点から説明できる。
2) 電気機器設計おいて必要とされる電気系以外の技術的事項(熱伝達、機械的強度、通風等)
について説明できる。
3) 単相変圧器及び誘導機に関し実用可能な基本的設計ができる。
4) 製図の基本を理解し,基本的な図面を読み取ることができる。

実務経験のある教員等による授業科目等

該当する 実務経験と講義内容との関連(又は実践的教育内容)
誘導電動機、特殊電動機を設計・開発した実務の経験が講師にあり、この科目の講義に実務経験を活かす箇所が多数ある。

キーワード

電気機器,誘導電動機,変圧器,電磁界解析,製図

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)
・電気電子分野の応用専門力

授業の進め方

教科書及び別途配布する資料を用い、電気機器設計に必要な基礎的事項、実際の設計手法、製図の基礎および数値解析を用いた機器の高性能化・小型化のための最新技術について、対面またはZOOMを用いたオンライン講義形式で実施する。
第9回講義(変圧器の設計)及び第13回講義(誘導機の設計)の終了後に変圧器及び誘導電動機の設計を実施し、レポートの形で提出することを求める。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 授業のガイダンスと電気機器設計概論 電気機器の歴史と分類、電気機器設計の流れ、設計者に求められること 電気機器設計において要求される事項(仕様、規格、法的規制) 電気機器設計と要求される事項の理解
第2回 電気機器の基本構造、部品名称と製作方法(回転機及び変圧器) 電気機器の基本構造の理解
第3回 電気機器に使用される材料と要求される特性(導電材料、磁性材料、絶縁材料等) 電気機器用材料の特性の理解
第4回 熱伝達の基礎、電気機器の温度計算および冷却方式 熱伝達の基礎の理解
第5回 誘導起電力と電気機器巻線(種類・構造・製作方法、使用材料) 電気機器巻線の理解
第6回 磁気回路とリアクタンス 電気機器の起磁力算出の考え方、漏れリアクタンスの種類と計算方法 磁気回路の理解
第7回 損失と効率 損失の種類、発生原理と影響因子、計算方法及び効率の定義 効率と機械的制約の理解
第8回 電気機器寸法の決定 電気装荷、磁気装荷及び電気機器の体格決定の基本的な考え方 電気機器寸法決定方法の理解
第9回 変圧器の設計 単相変圧器の固定子鉄心寸法と巻線構成の決定 変圧器設計の理解
第10回 回転機の機械的制約 と 誘導機の設計(1)   回転機設計における機械的制約事項 誘導機の基本特性 誘導機設計手法の概説 固定子鉄心体格の決定 誘導機設計の理解
第11回 誘導機の設計(2) スロット数及び固定子巻線構成の決定 誘導機設計の理解
第12回 誘導機の設計(3) 固定子巻線温度の計算 固定子鉄心諸元の決定と磁気回路の設計 誘導機設計の理解
第13回 誘導機の設計(4) 回転子鉄心諸元の決定と磁気回路の設計 誘導機巻線諸元の決定 特性曲線の算出 回転子巻線温度の計算 各損失と効率の計算 誘導機設計の理解
第14回 製図の基礎 及び 電気機器設計における解析技術 製図と解析技術の理解
第15回 X X

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ本学の学修規程で定められた時間を目安に行う。

教科書

広瀬敬一,炭谷英夫著「電気学会大学講座 電機設計概論(4版改訂)」オーム社(ISBN 978-4-88686-262-4)

参考書、講義資料等

教科書以外の資料は別途配布・開示する。

成績評価の基準及び方法

変圧器の設計レポート(20%)及び誘導電動機の設計レポート(80%)により評価する。

関連する科目

  • EEE.P301 : 電気機器工学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

電機機器工学を履修しておくことが望ましい。

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