本講義は,伝えたい内容を相手に正しく理解してもらうために,技術者・科学者として必要な日本語でレポート・論文を書く力,発表・表現する力を指導する。日本語でまとめるとき特に注意すべき点も教える。
具体的には,発表形態と特徴,研究発表と倫理,論文・発表の構成,論文執筆と文章,概要の書き方,図表の作成,スライドとポスターの作成,論文・特許情報の検索,研究発表の仕方を学習することをねらいとする。
本講義を履修することによって,次の能力を修得することを目標とする。
1)学術的・技術的な内容を誤解が生じないよう論理的に記述できる。
2)分かりやすい図・表を作成し学術論文や技術レポートを執筆できる。
3)内容が正しく理解されるようポスタやスライドを作成して発表できる。
4)技術論文や特許文献から必要とする情報を収集できる。
文章作成,図表作成,発表技術,情報検索
専門力 | ✔ 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
最初の3回は講義室にて担当教員が講義を行う。その後,12回は各所属研究室において指導教員が指導する。
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 文章作成:日本語の難しさ(英語と比較しながら),間違った文章,文章作成の基本則 | 文章の作成 |
第2回 | 文章の推敲と倫理:文学的表現,論理的説明の手順,文章の結合と分割,基本的な表現(英語と比較しながら),誤解を誘発する記述(倫理的な側面から) | 文章の推敲 |
第3回 | 論文,発表資料の構成と作成:なぜ技術論文を書くのか,論文の構成,各項目の記述,書くべきこと,書いてはいけないこと | 概要の作成 |
第4回 | 図の作成 | 図の作成 |
第5回 | グラフの作成 | グラフの作成 |
第6回 | 表の作成 | 表の作成 |
第7回 | 論文の検索 | 論文の検索 |
第8回 | 特許情報の検索 | 特許情報の検索 |
第9回 | 研究動向の調査 | 研究動向の調査 |
第10回 | 発表資料構成の検討 | 発表資料構成の検討 |
第11回 | 発表資料の作成 | 発表資料の作成 |
第12回 | 発表での発言内容の作成 | 発表での発言内容の作成 |
第13回 | 発表練習 | 発表練習 |
第14回 | 発表 | 発表 |
第15回 | 発表の評価 | 発表の評価 |
資料をOCW-iで配布する。
(1) 中島利勝, 塚本真也著,知的な科学・技術文章の書き方,コロナ社 ISBN:978-4-339-07640-0
(2) 木下是雄著,理科系の作文技術,中公新書,中央公論社, ISBN:978-4-12-100624-0
(3) 板坂 元著,続 考える技術・書く技術 ,講談社現代新書 485,講談社, ISBN: 978-4-061-15885-6
講義中の課題提出30点,研究室指導の成果物(レポート)提出 50点,研究室指導の評価 20点
研究室に所属し,学士特定課題研究を始めていること。