光とエレクトロニクスの融合分野である光エレクトロニクスについて、光通信システムの構成、光を導波する原理、用いられるいろいろな光デバイスと原理を習得する。また、光に信号を乗せて長距離に伝送し、受信するための変調・復調の原理について学び、さまざまな応用にも適用可能となるよう理解する。光ファイバの持つ伝送路としての特徴を把握した上で、伝送限界にについて習得する。
単一波長に対する基本をベースとして、複数の信号を多重化する技術についても理解する。
近年の光エレクトロニクスの先端的な技術としての光集積や、インターコネクト・データセンタネットワークへの応用についても理解する。
光エレクトロニクスは,デバイスにおいては半導体材料の性質の理解に基づき、光ファイバの特性については電磁波解析、光ファイバの伝送については伝送路の周波数伝達関数への理解を利用する。電気電子工学で学ぶ基礎的な数学的手法・知識の応用を学ぶことができる。
本講義を履修することで以下の能力を修得する。
(1) 光ファイバ通信のさまざまな種類についての知識を得る。
(2) 光エレクトロニクスで扱う光の導波現象の基礎を身につける。
(3) 光エレクトロニクスで扱う主な光デバイスの原理や種類、集積化について修得する。
(4) 光ファイバについての通信にかかわる性質の知識を修得する。
(5) 光ファイバの伝送性能限界を解析的な側面から導出できるようになる。
(6) 光信号の変調・復調の基礎について修得する。
光通信システム、光変復調、光ファイバ、伝送特性、光部品、光インターコネクト
専門力 | ✔ 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
毎回の講義の冒頭で、前回の演習問題の解説を行います。引き続いて、各回の内容について講義します。講義の後半で該当内容の演習問題に取り組んでもらいます。復習を怠らないようにしてください。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 光通信システムの基本 | 教科書第1章の精読 OCW-iのアップロード資料の精読 講義資料の内容の再確認 |
第2回 | いろいろな光通信システム(長距離・メトロ・アクセス・インターコネクト) | OCW-iのアップロード資料の精読 講義資料の内容の再確認 |
第3回 | 光を導く現象の基礎(透過・反射など) | 教科書第2章の精読 OCW-iのアップロード資料の精読 講義資料の内容の再確認 |
第4回 | 光導波路(基礎およびデバイス) | 教科書第3章の精読 OCW-iのアップロード資料の精読 講義資料の内容の再確認 |
第5回 | 光ファイバ伝送路(モード) | 教科書第6章の精読 OCW-iのアップロード資料の精読 講義資料の内容の再確認 |
第6回 | 光ファイバの伝送特性(伝送帯域) | 教科書第7章の精読 OCW-iのアップロード資料の精読 講義資料の内容の再確認 |
第7回 | いろいろな光部品 | 教科書第8章の精読 OCW-iのアップロード資料の精読 講義資料の内容の再確認 |
第8回 | それまでの理解度の確認と解説 | OCW-iのアップロード資料(第1回~第7回)の復習 |
第9回 | 光変調(1)(強度変調) | 教科書第9章1節~3節の精読 OCW-iのアップロード資料の精読 講義資料の内容の再確認 |
第10回 | 光信号の復調特性(1)(直接検波) | 教科書第9章1節~3節の精読 OCW-iのアップロード資料の精読 講義資料の内容の再確認 |
第11回 | 光変調(2)(コヒーレント) | 教科書第9章1節~3節の精読 OCW-iのアップロード資料の精読 講義資料の内容の再確認 |
第12回 | 光信号の復調特性(2)(コヒーレント) | 教科書第9章1節~3節の精読 OCW-iのアップロード資料の精読 講義資料の内容の再確認 |
第13回 | 光多重伝送方式 | 教科書第9章4節の精読 OCW-iのアップロード資料の精読 講義資料の内容の再確認 |
第14回 | 光集積回路 | 教科書第8章の精読 OCW-iのアップロード資料の精読 講義資料の内容の再確認 |
第15回 | 光インターコネクト・データセンタネットワーク | OCW-iのアップロード資料の精読 講義資料の内容の再確認 |
末松安晴・伊賀健一 『光ファイバ通信入門』(改訂5版) オーム社, , ISBN 978-4-274-22094-4
OCW-iにて配信
光通信システムの構成や光部品の基礎、変復調、多重化方式などについての理解度を評価。
配点は、中間試験(40%)・期末試験(40%)、演習(20%)。
フーリエ変換及びラプラス変換(EEE.M211)、電磁気学第一(EEE.E201)を履修していること、または同等の知識があること。