2021年度 ハイブリッドシステム制御   Hybrid Systems Control

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開講元
システム制御コース
担当教員名
井村 順一 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
木3-4  
クラス
-
科目コード
SCE.C502
単位数
1
開講年度
2021年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2021年3月19日
講義資料更新日
-
使用言語
英語
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講義の概要とねらい

 ハイブリッドシステムとは,離散変数と連続変数から成る動的システムのことである。あるいは,論理変数と物理変数から成る動的システムとも定義される。このようなシステムの例として、論理動作を含むコンピュータ制御される制御系が挙げられる。他にはボールが弾むなど不連続な物理現象も含む。本講義では,このような複雑なシステムをいかに数理モデルで表現し,制御系を設計するかについて,その基礎理論を講述する。
 本講義のねらいは,古典制御や現代制御を履修した学生に対して,よりアドバンストな制御手法として,オートマトンなど論理変数から成るシステムの表現方法を修得し,古典制御や現代制御においてすでに修得している物理変数から成るシステムの表現方法と組み合わせる手法について,および,それを用いたモデル予測制御手法について修得することにある。

到達目標

 本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1)離散変数と連続変数が混在するハイブリッドシステムがどのようなシステムであるかを理解できる
2)制御設計に適した形で、複雑な振る舞いを記述するハイブリッドモデルを導出することができる
3)導出したハイブリッドモデルを用いて,モデル予測制御系が設計できる

キーワード

ハイブリッドシステム,離散事象システム,事象駆動システム,命題論理,オートマトン,混合論理動的システム,区分的アファインシステム,ジャンプ現象,モデル予測制御,混合整数計画問題

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

最初の1時間は講義,残りの40分は講義に関する演習に分けて進める。下記の授業計画および課題に従って,予習・復習を行うこと。配布資料入手やレポート提出等は,T2SCHOLAを利用する。授業の冒頭で説明する。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 ハイブリッドシステムとは ハイブリッドシステムの概念を理解せよ。
第2回 ハイブリッドシステムモデルと混合論理動的システムモデル表現 ハイブリッドシステムモデルの定義,および,混合論理動的システムモデルの基礎表現を理解せよ。
第3回 混合論理動的システムモデル表現と命題論理 論理命題を含むハイブリッドシステムを表現せよ。
第4回 様々な混合論理動的システムモデル表現の例 ハイブリッドオートマトンなどの混合論理動的システムモデルを導出せよ。
第5回 ハイブリッドシステムのモデル予測制御 ハイブリッドシステムのモデル予測制御の基礎を理解せよ。
第6回 ハイブリッドシステムのモデル予測制御の例 ハイブリッドシステムのモデル予測制御の例を学習し,本手法の解法までを理解せよ。
第7回 総合演習 総合演習をしてモデリングから制御までの学習を振り返る

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

教科書は特になし。毎回の授業において配布資料を使用する。

参考書、講義資料等

・井村順一,東俊一,増淵泉 「ハイブリッドシステムの制御」,コロナ社,ISBN 978-4-339-03320-5

成績評価の基準及び方法

1) ハイブリッドシステムのモデリングとモデル予測制御による制御系設計に関する基本的な理解度を評価する。
2) 配点はレポートで40%と,最終試験(対面予定,状況によってオンラインでの実施もあり得る。その場合は7thの授業で実施)で60%とする。

関連する科目

  • SCE.C301 : 線形システム制御論

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

SCE.C301 : 線形システム制御論を履修していること,または,同等の知識があること。

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