計画アルゴリズムのツールとなるグラフ理論・グラフ探索,サンプリング理論を概観した後,空間の構造化表現であるコンフィグレーション空間とそのクラス,サンプリング規範の探索アルゴリズムを学び,計画アルゴリズムの基本を修得します.さらに不確定性の表現と取り扱い,これを勘案した最適化手法について理解し,現実の計画問題に対する解法アルゴリズム設計のための基礎を修得します.
本講義を履修することによって,計画アルゴリズムの基礎を理解することを到達目標とします。空間のモデル化,探索アルゴリズム,サンプリング規範アルゴリズム,不確定性の取り扱いについて理解でき,行動計画のアルゴリズム設計ができるようにすることを目標とします。
計画問題,グラフ,コンフィグレーション空間,サンプリング,組み合わせ,不確実性,計算量
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
毎回の講義では,計画アルゴリズムに関する話題について,1回の講義で完結できる内容を抽出・整理し講義する.原則として座学講義とするが,適宜口頭試問等を行う.
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 計画問題とは何か | 計画問題の意味するところを理解するととに,計算量の概念を把握する. |
第2回 | グラフ表現とシステマチック探索 | 計画問題で多用されるグラフ表現を理解するとともに,システマチックな探索手法を修得する. |
第3回 | 位相とコンフィグレーション空間 | 計画問題で多用される抽象化された空間について,位相とコンフィグレーションを理解する. |
第4回 | サンプリング規範アルゴリズム | 計画問題の解法のうち,サンプリングを規範とする方法について概念と解法を理解する. |
第5回 | 組み合わせ計画アルゴリズム | 計画問題の解法のうち,組み合わせ計画を規範とする方法について概念と解法を理解する. |
第6回 | 行動決定と不確実性 | 計画問題への対処にあたって,行動主体および環境の不確実性についての概念と取り扱いを理解する. |
第7回 | 計測不確実性と計画アルゴリズム | 計画問題への対処にあたって,状態の計測に不確実性が含まれるという概念と取り扱いを理解する. |
第8回 | ポテンシャルによる解法 | 計画問題に対する解法のうち,ポテンシャルを用いるものについてその概念と解法を理解する. |
Steven M. LaValle (2006) Planning Algorithms. Cambridge University Press.
特になし.講義各回において必要な資料は配布する.
成績評価は講義中の試問(20%)および期末のレポート(80%)により行う.
線形システム,確率システムの基礎知識を有することが望ましい.