2022年度 画像センシング   Image Sensing

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開講元
システム制御系
担当教員名
奥冨 正敏 
授業形態
講義    (ライブ型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火5-6(W521)  金5-6(W521)  
クラス
-
科目コード
SCE.M307
単位数
2
開講年度
2022年度
開講クォーター
1Q
シラバス更新日
2022年3月16日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

 本講義では、画像処理・画像センシングの基礎を包括的に解説する。まず空間の情報がカメラによって信号化されディジタル画像として記録される仕組みやそのモデル化について説明する。つぎに、画像を入力として、処理結果を画像として出力するタイプの画像処理について説明する。画像を処理する際、元の空間領域で行う空間フィルタリングと、それを周波数領域に変換後に行う周波数フィルタリングについて説明し、それらの相互の関係についても説明する。また、画像を変形させる幾何学的変換とその応用について説明する。さらに、処理結果が画像ではなく、画像から何らかの特徴や情報を抽出するタイプの画像処理や、画像から特定の対象を検出・認識する処理についても紹介する。
 画像は、空間中に分布した多次元の信号ととらえることができ、とても豊富な情報を含んでいる。また、外界センシングとしても大変有用であり、その応用も非常に多岐に渡っている。そのような画像の処理や利用に際して必要となる、基本的な理論やアルゴリズムについて学び、将来の幅広い応用・展開のための基礎を築く。

到達目標

(1) 空間の情報がカメラによって信号化され画像として記録される仕組みや、その数学的なモデル化について理解する。
(2) 最も基本的な画像処理である、トーンマッピングや各種フィルタリングについて理解する。
(3) 空間領域の処理と周波数領域の処理の関係を理解する。
(4) 各種幾何学的変換の数学的記述や、実際の画像変換方法や応用例について理解する。
(5) 画像から、特定のパターンや図形を検出したり、領域分けしたりする方法について理解する。
(6) 画像から特徴を抽出・記述し、さらに認識する方法について理解する。

実務経験のある教員等による授業科目等

該当する 実務経験と講義内容との関連(又は実践的教育内容)
本講義は、企業における研究・開発の実務経験や、多くの企業との共同研究実績を持つ教員が、その実務経験を活かし、基礎理論の重要性と、それが実応用に活かされている応用例までを学ぶことができるような教育を行う。

キーワード

画像生成モデル、空間フィルタリング、フーリエ変換、周波数フィルタリング、幾何学的変換、パターン検出、特徴点検出とマッチング、パターン認識

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

画像処理に必要な基礎知識から、実際の各種画像処理について、その本質的な意味や理論・アルゴリズムを、処理の性質・特徴により分類して順に解説していく。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 カメラの構造と画像生成モデル、カメラの撮影パラメータ ディジタルカメラの構成、画像生成の幾何学的モデルの理解、各種カメラ撮影パラメータと生成される画像への影響の理解
第2回 画像のディジタル化と色空間 標本化定理の理解、標本化や量子化による影響の理解、カラー画像取得の方法と色空間・変換の理解
第3回 画素とごの濃淡変換 各種トーンカーブによる変換とその効果の理解
第4回 領域に基づく濃淡変換(空間フィルタリング) さまざまな空間フィルタリングとその効果の理解
第5回 非線形なフィルタリングと画像のフーリエ変換 非線形な空間フィルタリングとその効果の理解、画像のフーリエ変換の理解
第6回 周波数フィルタリング 空間フィルタリングと周波数フィルタリングの関係と、各種周波数フィルタリングの理解
第7回 画像の復元と生成 画像の劣化モデルとその復元処理の理解、その他の画像復元・生成について、いくつかの代表例とその効果の理解
第8回 幾何学的変換 各種幾何学的変換の数学的記述の理解
第9回 画像の幾何学的変換とイメージモザイキング 画像に対する幾何学的変換法とその応用例としてのイメージも材キングの理解
第10回 2値画像処理、領域処理 画像の2値化と2値画像処理の理解 画像の領域分割処理の理解
第11回 パターンと図形の検出 画像からパターンや図形の検出を行う各種手法の理解
第12回 特徴の検出とマッチング 特徴点の検出と記述、画像間の特徴マッチングについて理解する
第13回 パターン認識 パターン認識の基礎と代表的手法について理解する

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

ディジタル画像処理〔改訂第二版] 発行:公益財団法人画像情報教育振興協会(CG-ARTS)

参考書、講義資料等

特になし

成績評価の基準及び方法

筆記試験を行い、講義内容の理解度や応用力を評価する。

関連する科目

  • SCE.I201 : 計測・信号処理基礎
  • SCE.I202 : 不規則信号処理
  • SCE.I203 : デジタル信号処理

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

履修の条件を設けない

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