本講義は,熱機関サイクル(レシプロエンジン,ガスタービンエンジン,ボイラ,蒸気タービンなど),性能とその制御,コジェネレーションシステム,着火と燃焼反応,クリーン燃焼と環境保全について説明する。またターボ式流体機構の理論,翼素理論,キャビテーションなど熱エネルギー変換に関係する流体の理論と現象について講義するものである。
講義のねらいは,火花点火エンジンと圧縮点火エンジン(ディーゼルエンジン)およびガスタービンエンジンの基礎と応用について理解することと,タービンやコンプレッサなど流体機械におけるエネルギー変換の基礎について理解することである。
熱機関サイクルの理解
熱機関の性能に関する基本的知識
熱エネルギー変換に関わる流体理論の理解
✔ 該当する | 実務経験と講義内容との関連(又は実践的教育内容) |
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本講義は,担当教員が自動車系の研究所勤務時に自動車用エンジン・車両の排出ガス・燃費試験に従事していた経験を活かし,受講⽣に対して基礎的な熱力学・流体力学の知識を与えるだけでなく,実際のエンジン・車両における実例を示しながら教育を行う。 |
熱機関サイクル,燃焼,排気,流体機械
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
講義の中で随時演習問題や基本式の導出をしてもらいます。最後に期末試験を実施します。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | ガスタービンエンジンの基本サイクル | ブレイトンサイクルとその熱効率 |
第2回 | ガスタービンエンジンの実際 | ガスタービンエンジンの出力,性能,排気 |
第3回 | レシプロエンジンの基本サイクル | オットーサイクルとディーゼルサイクルの熱効率 |
第4回 | 実際のエンジンの熱効率 | 熱物性値の変化,熱損失 |
第5回 | エンジンの出力向上 | 吸入空気量を増加させる方法,急速燃焼法 |
第6回 | 火花点火エンジンの燃焼と性能 | 乱流燃焼,熱発生率の計算 |
第7回 | 火花点火エンジンの排気対策 | 運転パラメータ,EGR,触媒 |
第8回 | 圧縮着火エンジン(ディーゼルエンジン)の燃焼と性能 | 燃料噴霧の性質,拡散燃焼 |
第9回 | 圧縮着火エンジン排気対策 | 高圧燃料噴射,高過給,EGR,触媒 |
第10回 | 燃焼反応の基礎 | 反応速度方程式,アレニウスの式 |
第11回 | 自動車の排出ガス問題 | 自動車排気に起因する大気環境汚染問題 |
第12回 | エネルギ基礎関係式 | エネルギ変換に関係する基礎式 |
第13回 | ターボ式流体機構 | ターボ式流体機構の構造と基礎式 |
第14回 | 翼素理論,キャビテーション | 一般運動量理論と翼素理論,キャビテーションの基本 |
第15回 | 圧縮機械 | 圧縮機械の構造と基礎式 |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
なし
参考書なし。講義資料を随時配布。
レポート提出による出席点(5%),期末に実施する筆記試験(95%)
設定しない。
佐藤 進
sato.s.ay[at]m.titech.ac.jp
03-5734-2227
メールで事前予約すること。