2020年度 解析力学基礎(システム制御)   Fundamentals of Analytical Dynamics (Systems and Control)

文字サイズ 

アップデートお知らせメールへ登録 お気に入り講義リストに追加
開講元
システム制御系
担当教員名
中尾 裕也 
授業形態
講義    (Zoom)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火7-8(W935)  金7-8(W935)  
クラス
-
科目コード
SCE.M202
単位数
2
開講年度
2020年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2020年9月18日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
アクセスランキング
media

講義の概要とねらい

システム制御学や機械力学において,解析力学の考え方は重要です.大学初年度の力学でニュートンの運動方程式を学びますが,多自由度系や拘束条件のある系においては方程式が大変複雑になることがあります.解析力学では,座標変換に対して不変な簡潔で一般的な運動の記述法が展開されます.また,系の持つ対称性とエネルギーや角運動量等の各種の保存則の関係が明確となります.さらに,ハミルトン形式では系の運動が位置と運動量のなす相空間における軌道として記述されますが,これはより一般的な力学系理論につながるものです.具体的な講義項目は,ラグランジュの運動方程式,一般化座標,対称性と保存則,変分法,ハミルトンの運動方程式,相空間とリューヴィルの定理,振動や剛体の回転などです.

到達目標

本講義を履修することによって,ニュートンの運動法則を一般化・抽象化したラグランジュ形式およびハミルトン形式による運動法則の定式化を理解することを到達目標とします.また,関連する座標変換や変分法などの数学的手法を理解し,具体的な問題に応用できるようになることを目指します.

キーワード

ラグランジュの運動方程式, ハミルトンの運動方程式. 相空間, 一般化座標, 対称性, 保存則

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

講義, 演習, 宿題による

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 概論 解析力学の概要を知る
第2回 ラグランジュの運動方程式 ラグランジュの運動方程式を理解する
第3回 一般化座標 一般化座標の概念を理解する
第4回 対称性と保存則 対称性と保存則の関係を理解する
第5回 具体例 解析力学の定式化を用いて具体例を扱う
第6回 微小振動 微小振動の扱い方を理解する
第7回 剛体の運動 剛体の運動の記述法を理解する
第8回 変分原理 変分法とその使い方を理解する
第9回 まとめと演習 これまでの内容のまとめと演習
第10回 ハミルトンの運動方程式 ハミルトンの運動方程式を理解する
第11回 正準変換 正準変換とその使い方を理解する
第12回 具体例 解析力学の定式化を用いて具体例を扱う
第13回 相空間とリューヴィルの定理 相空間の概念とリューヴィルの定理を理解する
第14回 力学系理論の紹介 より一般の力学系理論に触れる
第15回 試験 試験

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

伊藤克司著『解析力学』講談社

参考書、講義資料等

有本卓・田原健二著「ロボットと解析力学」コロナ社
ランダウ,リフシッツ著 広重,水戸訳『力学』東京図書
大貫義郎「解析力学」岩波書店
畑浩之「解析力学」東京図書
その他講義中に述べる.

成績評価の基準及び方法

解析力学の考え方,計算法,およびそれらの応用に関する理解度を評価する.期末試験とレポートで成績を評価する.

関連する科目

  • LAS.P101 : 力学基礎1
  • LAS.P102 : 力学基礎2
  • SCE.M201 : 機械の運動と力学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

力学基礎
機械の運動と力学

このページのトップへ